児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
 最新EU事情をカバーしたハイクオリティの『世界経済評論』2019年7/8月号出る

 ユーロ研究の権威、田中素香東北大学名誉教授から、昨年11月に、6月刊行予定の世界経済評論のEU特集号に欧州議会の執筆を依頼されたことは、以前書いたかもしれない。

 この度、欧州議会選挙の拙稿も含めた世界経済評論 2019年7・8月号「特集 英国・EUの異次元生存戦略」が無事発刊された。私の論稿のタイトルは、「EU政治の主戦場としての2019年欧州議会選挙:Brexit、spitzenkandidaten、反EUナショナリズム」

 本誌は、欧州三井物産、みずほ総研NY、ジェトロ・ジュッセルドルフ、BNPパリバ、日経欧州総局などの第一線のトップアナリストに加え、経済、政治専門の学者を揃えた民間、学界の学際的な混成チームによるもの。

 素香先生の人脈をもって初めて可能になったというべき画期的な企画であり、多角的な最新EU事情をカバーしたハイクオリティ、ハイスペックなEU特集号となっています。

 私も声をかけていただき、実に光栄なことでした。

 なおいずれも読みごたえがあるものですが、ハンガリー、ポーランドの論考は、わが国では少なく、専門家ならではのもので、実に多くを学べます。

ご一読いただければ幸いです。

2019年06月15日発売 B5判 122頁 定価1,296円(税込)

 なお詳細は以下です。

http://www.world-economic-review.jp/

| 児玉昌己 | - | 22:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
今日は久留米大学でスティーブン・デイ教授の講演

 今日スティーブン・デイ教授(大分大経済学部)がワンアジア財団の寄付講座で講演。

 EUとアジアのアイデンティティの比較考察だ。

 私が司会と、授業補助で出かけることになっている。昨年春に上記財団の助成をもって開講されているいわゆる寄附講座である。これは旧7帝大のほとんどのほか、防大、早慶など主要大学で開講されてきた講座で、現代アジアの地域共同体や国際協力の研究がこの重層的に各地で行われている講座と出版で、目を見張るほどの研究成果を上げている。

 幸い、私どももそれに加わることができ、14名の講師陣の手になる以下の書を、勤務校から出せた。

 児玉昌己・伊佐淳編著『アジアの国際協力とアジア共同体を考える』(芦書房)

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784755613029

 昨夜は、一緒になじみの店に出かけて、食事して、杯を交わした。

 もう10数年の付き合いだ。大分大学に着任した彼は、欧州政党の専門家で、私とほぼ専門領域が重なり、いつも刺激を受けている。 以前書いたかもしれないが、私は彼を「天孫降臨」と呼んでいる。焼酎の銘柄ではない。神様が偶然、私の身近に下りてきたということだ。

 昨年は1月20日に、今年は1月19日に大分大と、久留米大学比較文化研究所で日経新聞の論説委員瀬能繁さんとシンポジウムを連続して行い、英のEU離脱や欧州議会選挙動向を分析した。

 今年の後半にもまた本学比較文化研究所欧州部会でシンポジウムを企画しているところだ。

 2週間後には同じく寄附講座で、日経の瀬能さんが講演に来てくれることになっている。 終了後別府に移動し、3名で、ブレーンストーミングの合宿することにしている。

 ちなみに上記のアジアの国際協力の書籍ではスティーブン・デイも、瀬能さんもそれぞれ1章担当して頂いている。

 各方面で活躍されている優秀な人々に恵まれ、助けられて、日々、この地で教育と、研究生活を送っている。

 まことに有難いことだ。

 追記

 昼までに無事に講義が終わった。

 アセアンについていえば、移住労働者の権利の保護では2007年から10年経っても十分成果を上げていないこと、その理由はEUとは違う任意の、法による強制を欠いた方式にあると、失望を語った。

やはり主権の至高性に基づく国家主権の擁護のため、全会一致制をとる限り、統合など進まない。

 更なる統合となると、まさにEUがそうしてきたように、国家の主権の上位機関となるアセアンへの譲渡が必要になるものと見た次第だ。

 なおアセアンにはアセアン独自のアイデンティティ強化のために、EUの歌をまねたのか、アセアン歌を導入した。聞いてはいたが、聴いたのは今回初めて。英語でのもの。

 ちなみに、EUの場合、同じく統合とアイデンティティの確保のため、EU旗同様、EU歌を持ち、ベートーベンの歓喜の歌をそれに充てている。ただし、ドイツ語の歌詞はなく、演奏だけ。中立性を保つためだ。

 学生諸君にビデオクリップで聴かせてくれたが、このアセアン歌のために導入の経緯、背景については、彼も十分に調べていないとのことだ。

 ともあれ、貴重な講義、無事終えて、ホッとしている。

学生諸君も大学での英語講義を楽しんでくれたとしたら、うれしいことだ。

 

 

 

| 児玉昌己 | - | 00:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
国民投票運動でのウソが暴かれるつつある英首相有力後継候補ボリス・ジョンソン

 イギリスではEU離脱が周知の通り、欧州理事会に通告から3年経った今でも実現せず、メイがやりたくなかった5月23日の欧州議会選挙への参加を余儀なくされた。

 選挙では、ファラージュの離脱党が29議席(英選挙区定数73)を獲得し、与党保守党は、政権与党でありながらも、前回の欧州議会選挙の2014年第3位から15議席を失いわずかに4議席、国内5位に転落した。

 ちなみに2位は自民党16議席(15増)、3位は労働党でこれまた大敗し10となった。(10減)、4位は自民同様、躍進した緑7(4増)、スコットランド民族党3で1増。

 選挙後も続投の意思はあったが、院内総務の辞任を受けての辞任表明だった。

 そして今日のブログ表題。

 ボリス・ジョンソンはその日、自身のツイッターで以下書いた。

Thank you for your stoical service to our country and the Conservative Party. 

 私にすれば、彼のその言葉の後に、that I have long blocked と付け加えるべきものだろう。

 ジョンソン前外相(元ロンドン市長)は後継首相候補として最有力の政治家だが、ここにきて、現在の大混乱を招いた20166月の国民投票を前にした彼ら強硬離脱派が展開した離脱キャンペーンのウソが問われつつある。

 ブルームバーグが以下伝えている。

[英次期首相目指すジョンソン氏に冷や水、判事が出廷命令−虚偽の主張] 

原文は、Johnson’s Leadership Ambitions Hit Snag With U.K. Court Date. 2019.5.29. Bloomberg.

 BBCもテレビでも報じていた。Hit Snag With とは「思わぬわぬ困難にぶつかる」という表現だ。

前外相は2016年のEU離脱の是非を問う国民投票で、英国がEUに毎週3億5000万ポンド(約483億円)支払っていると繰り返し語り、主張したというものだ。

 余談だが、イギリス離脱の経済的影響については、各種の数字が出ているが、ドイツ最大シンクタンク、ベルテルスマンBertelsmann Stiftungが国民投票前の2015年4月に以下のように分析していた。

 2030年にGDPで、最善で一人当たり220ユーロの損失、最悪のシナリオでは一人当たり4,850ユーロの損失をもたらすと試算し、イギリスのGDP14%を失うとした。

 今日の表題に戻ると、26歳でクラウドファンディングで私人訴追したマーカス・ボール氏の訴状については、以下。

The (proposed) defendant repeatedly lied and misled the British public as to the cost of EU membership, expressly stating, endorsing or inferring that the cost of EU membership was £350 million per week.

 2016年のEU離脱の是非を問う国民投票で、英国がEUに毎週3億5000万ポンド(約483億円、当時で560億円余)支払っていとうそを繰り返し、国民を誤解させたというものだ。

 当時から、この金額はEU予算からの見返りを除外したフェイクだと、疑問視されていた。

 今回、検察によるものでなく、私人訴追という形、それもクラウドファンディングで訴訟資金を調達したというが注目される。

 政治家の政治運動での発言が司法の舞台で争われる可能性を持つのも異例のことだ。

 保守党やファラージュのUKIP(当時)など離脱強硬派はすべてこの額を前提として離脱を熱く説いて回っていた。それ故、この裁判の結果がどうであれ、英政治の倫理性に対する影響はそれほどに大きく、重要だといえる。

 参考記事

Brexit would hit UK economy hardest, German think tank warns. EurActiv. 2015428

参考ブログ

2019.05.26 Sunday悲劇の英総理テリーザ・メイの涙 辞任声明

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4505

2019年 05月 合計:7252

 

| 児玉昌己 | - | 12:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
悲劇の英総理テリーザ・メイの涙 辞任声明

  悲劇の総理と歴史に名を残すことになるのが、メイ首相だろう。

 EUと離脱交渉をし、持ち帰り、下院で与党さえまとめられず3度の下院での採決を求め、これらをすべて大差で退けられた。

 数日前に4度目の採択を打ち出し、院内総務で、同僚の女性幹部議員レドサムの辞任を招いた。そしてそれが彼女への引導となった。

 首相官邸前での声明の読み上げでは、こみ上げるくやしさで、涙声だった。

 それもそのはず。頼みとする保守党では離脱強硬派が彼女に大量の反対票を浴びせ続けたからだ。

 あり得ないことだった。本来は内閣の総辞職と総選挙となるのだが、保守党は総選挙での大敗を避けるため、それさえ許さなかった。

 メイに引導を渡す形となったアンドレア・ジャクリーン・レッドサムは1963年生でメイが56年生。

 院内総務の前には、キャメロン後継を争った女性政治家でもあるが、その党首選の過程で子育てを知らないと失言したのが祟って、これを降りた経緯がある。

 メイに戻っていえば、6月7日後継選出をもって、辞任することになる。キャメロン前首相の尻拭いを終始させられた感じだ。

 彼女自身はキャメロン内閣では残留派だったのだ。現在の第2次内閣を形成する前の2017年6月に、繰り上げで総選挙をして、自身の希望に反して、大幅に議席を失い、少数内閣に転落。

 北アイルランドの民主統一党DUPの10議席を必要とする状況におかれた。アイルランド国境問題に対して、その当事者がキャスティングボートを握るとすれば、ハードブレグジット以外には選択肢はなくなる。

 しかも国境は離脱後も今の状態にせよという、ありえない要求を維持する姿勢を保守党の離脱強硬派は取り続けている。

 欧州議会選挙は木曜日に終わったが、イギリス選挙区での結果は今日日曜日の最終組が終わるのを待って発表されるが、ファラージュの離脱党は30%を超える圧勝と予測され、他方、メイを無残にも首相の座から追放した保守党は10%程度と大敗が予測されている。

 現在のイギリスの国論分裂の様が明らかになるだろう。

 さて、その無責任さにおいては、ファラージュ以上で、保守党の有力議員ということでは、前者に比較にならない重みを持つボリス・ジョンソンがメイの後継首相として有力だが、だれがなるにせよ、ボリスを含め、合意なき離脱派には、しっかりその言動の責任を取ってほしい。

参考ブログ

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4440

 

 

| 児玉昌己 | - | 14:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
 いよいよ5年に一度の欧州議会選挙が始まる 

 いよいよ欧州議会選挙が始まった。5年に一度。

 欧州議会選挙は、わが国では欧州議会の数少ない専門家としてここ30年近く捕捉してきたが、現役の大学の教員として最後の選挙となる。

 それ故現場を踏みたかった。だが、41日にブレグジット調査でダブリン、リーズ、ロンドン出張から帰国してまだ間がないこと、大学の講義ゼミ等、アレコレ校務もあり、早々簡単には出られないのである。

 ただ以前と違い、インターネット社会。各種メディアはもとより、この地にいても特にテレビ映像が飛び込んでくるので、雰囲気は理解できる。研究環境もここ30年情報の国際化の中で格段に変わったのである。

 さてイギリスはすでに深夜となり、投票も終わった。ちなみに投票時間は朝7時から10時まで。

 イギリスは伝統的に投票日は木曜日である。それゆえオランダとともに、一番乗りなのだ。

 なぜ木曜日なのか、講義では私に問わないでほしいといっている。伝統的にそうなっているとしか言えない。欧州議会もその政治風土を尊重しているのである。

 その他を言えば、アイルランドが金曜、ラトビア、マルタ、スロバキアが土曜日(チェコは金土の両日実施)までに実施、残りの21カ国が日曜日に実施する。

 義務投票制となっているのが、ベルギー、ルクセンブルグ、マルタ、キプロス、ギリシャで、当然投票率は高くなり、9割を超える国もある。

 なお最も重要な結果については、EU法で開票は可能だが、結果の公表は禁じられている。現在でているとすれば、出口調査であり、公式の選管報告ではない。

 例えば2004年の欧州議会選挙法のイギリスの実施規定30条では、「公表」について厳格に、以下規定している。これは加盟国法にたいして上位規範性をもつEU法に基づき、すべての加盟国で同様に規定されている。

30. - (1) No person shall in the case of a European Parliamentary election publish before the close of the poll -

(3) In this regulation -

"close of the poll" means, in the case of a general election of MEPs, the close of the polling in the Member State whose electors are the last to vote in the election;

"forecast" includes estimate;

"publish" means make available to the public at large, or any section of the public, in whatever form and by whatever means;

 

 欧州議会選挙では、イギリスがすでに報道されているように、EU離脱のメイ合意案でのあの下院でのすったもんだで、結局、欧州議会選挙に参加を余儀なくされた。

 候補者はよくんば、選出されても、合意なき強制離脱となる今年の10月末までには、EU残留を再度決めることがない限り、失職するためだけに選ばれることになる。

 全国4万か所近い投票所の設置や投票用紙の郵送などなど、選挙の実施はただではないのである。実にばかげたことだ。すべては無能な政府と内紛に明け暮れる与党保守党、コービン労働党など主要政党の政治家の優柔不断と、不決断に負う。

 労働党のコービンについていえば、関税同盟への残留を言うなら、彼はEU離脱を阻止すべきだったのである。 関税同盟は、ひとの自由移動と同じく、EUの根幹の考えである。 

 ノルウエ―同様、EUへの関税同盟維持のいわゆる上納金を納める義務を負うことになる。しかも政策決定への発言権はないということでむしろイギリスの利益を損なうものでしかないからである。

 ともあれ、このイギリスも含め、28のすべての加盟国4日間にわたっておこなわれる。

 欧州議会選挙の規定により、日曜日の最終組の投票を待って一斉に明らかにされる。後続の国の投票に影響を与えることを危惧しての措置だ。

 2009年にオランダが最後の国の投票の3日も前に、フライングして「暫定値」として明らかにし、欧州委員会に警告を受けた事例がある。

ともあれ、日曜日まで欧州では選挙が続く。

 参考記事

European elections: Dutch exit poll dilemma By Simon Wilson BBC Europe bureaux editor, Brussels 3 May 2014.

EU warns against early publishing of election results Commission asks Dutch to comply with EU rules as concerns mount that early results will affect votes elsewhere. Politico By Cynthia Kroet 5/15/14.

参考ブログ

| 児玉昌己 | - | 09:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
遠刈田のこけしなど玄関に飾る それを詠む 海鳴庵児玉  

先の連休、城での令和初日を挟んで、遠く弘前まで東北旅行をしていた。

その際に購入した遠刈田(とおがった)こけし。放射状の頭部が特色。弥治郎系は頭部が円形。家にあるものと並べて、玄関に飾ってみた。顔を描かない岩手須川の雪やけこけしも、それなりの表情はある。

 


こけしたち 飾れば微笑みを 返したる 慎み深き 切れ長の瞳(め)や

                海鳴庵児玉

 

2019.05.02 Thursday 2019年海鳴庵児玉昌己歌集

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4497

 

| 児玉昌己 | - | 11:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
英、欧州議会選挙実施決定 II (23日の実施8日前)

 欧州議会選挙へのイギリスの参加決定について、59日付のブログで書いた。

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4501

 今日はその後のこと。

  EU専門の上質なネットサイトEurActivはフランスで513日から正式に選挙戦に入ったこと、39の名簿から79名の議員を選出すると伝えている。

 すなわち前回2014年の数字から5議席増えるということでは、2018年1月憲法問題委員会でイギリス抜きの場合で調整した議席で争われるということを意味する。ちなみに憲法問題委員会についてはジェトロは機構問題委員会といっている。

以前はConstitutional Committeeは機構(制度)問題委員会Institutional Committeeといっていた。それゆえ、憲法問題委員会がベターだと私は思っている。

欧州議会選挙は新たな議席配分に基づき実施ということで、イギリス抜きを前提として既定方針通り、進めるということだ。

 イギリスが抜けるかどうかについては、メイ政権は7日に23日の実施を発表した。だが、その選挙の実施までに労働党との協議で妥協が成立すれば、その時点で議会選挙を取りやめるとも以下で報じられた。

 イギリスのEU離脱の放棄と残留の可能性まで語られているのだが、それであれば、議席数に影響を与えるのである。

 メイ政権についてはすでにEU離脱について、3度の採決でも下院で合意ある離脱が拒否されており、その言説と実行力には直ちには信が置けない。

 もし選挙戦の最中にでも、合意となり、欧州議会選挙実施を取りやめるということになれば、欧州議会選挙を戦っているものにたいして実に失礼なことだ。

 ともあれ、イギリスも含めて、選挙戦は始まり、日経では特にロシアからEUの分断を図る目的で反EU勢力を有利にするよう大規模に行われたフェイクニュースのSNSでの拡散にたいして、グーグル、アップル、フェイスブックなど大手、いわゆるGAFAの巨大データ管理会社に欧州委員会がその防止の強化を求めていると白石透冴特派員がパリから伝えてきた。

 ロシアは先のフランス大統領選だけでなく、ドイツの連邦議会選挙、チェコの大統領選などなど、多くの選挙に不当に介入し、反EU勢力の助長に手を貸していることが報じられてきた。これもインターネット社会の、それまでになかった脅威である。

参考記事

英首相、EU離脱法案を欧州議会選前に採決の意向か−協議進展の兆し ブルームバーグ201959

EU、欧州議会控え偽情報遮断へ圧力  極右台頭を警戒 SNS、各社に対応迫る 2019/5/14付日本経済新聞

欧州議会の議員定数を46削減し705に−委員会がポスト・ブレグジットの再編を協議−

https://www.jetro.go.jp/biznews/2018/01/f8003

ce5869ea1ba.html

参考ブログ

2018.01.24 Wednesday 画期的欧州議会選挙法改革法案 欧州議会憲法問題委員会(AFCO)で採択さる 仏西は5議席増

http://masami-kodama.jugem.jp/?day=20180124

| 児玉昌己 | - | 09:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
英、欧州議会選挙実施決定 

   欧州議会選挙が近づいてきた。

 欧州議会といえば、わが国における欧州議会研究の先駆者で、恩師である故金丸輝男同志社大学教授(法学部長、日本EU学会理事長)がその重要性を37年前の1982年にその著書『ヨーロッパ議会ー超国家的権限と選挙制度』(成文堂)で知らしめた。

 EU、EUというけれど、わが国では欧州議会研究については、論文レベルではいくつかあるが、欧州議会をタイトルとし欧州議会に全面的に特化し考察した専門学術書は、恩師のものと、先生の著書が出された22年後に私が出した『欧州議会と欧州統合』(成文堂2004年)の2冊しかない。そんな程度のわが国のEU政治の研究のレベルである。

 わが国では極めてレアな専門家として、恩師の下で、そして先生が亡くなられて以降も、合わせて30年近くその研究に取り組んできた。

 欧州議会選挙は5年に一度であるが、欧州議会選挙がここ23日から26日と4日間をかけて実施される。EUの加盟国すべてが義務となっている。

 加盟国の国家議会があるうえに、その上に立つように欧州議会が存在し、28か国すべてで一斉に選挙を行う。ヨーロッパの国家の市民が、別の国家の市民とイデオロギーを一にした政党や院内会派を組んで、国境を越えて選挙され、ヨーロッパ人であることを意識する選挙でもある。

 国際組織で、そのうちに立法機関を持つ政治組織は連邦組織と定義される。理事会での加重特定多数決での議決や、各国の議席配分を人口比に近づけているのも、国家を地方と見る連邦主義的思想の表れである。

 EUはわが国では「欧州連合」と表記されるが、およそ国家連合の組織ではなく、欧州連邦にも近い統合組織であることを意識させる瞬間だ。

 欧州議会選挙は5年に一回だが、今回は少し事情が異なる。

 イギリスがEU離脱を決めているが故にである。イギリスは2016年6月に国民投票を実施し、翌年、EUを離脱すると欧州理事会に通告したことで、欧州議会は、今度の選挙は、73議席を得ていたイギリスを抜きにした方向で議席の再配分が進み、それで実施する方向で進めていた。

 ここにきて、結局、イギリスは欧州議会選挙に参加することを7日に正式に明らかにしたのである。

 欧州議会選挙は4日間にわたって28で行われるが、イギリスは投票日が伝統的に木曜日なので、23日となる。すなわち、わずか16日前に政府はその参加を決定したのだ。

 理由は簡単。加盟国は欧州議会選挙が義務となっているからであり、5月の選挙時点で加盟国であり続けるなら、選挙を実施しなさいとイギリスはEU側に命じられていたからである。

 それに参加できないなら、6月に合意なき離脱、強制的なEU離脱となる。

 イギリスのメイ政権はEUとの協定付きでのEU離脱の承認を下院議会で3度も失敗し、EU側に離脱の延期を2度にわたって通告していた。

 そしてEU側は延期を受け入れる条件として、10月末日までにイギリス政府がその離脱に決着をつけなければ、強制離脱となるとも通告されていた。

 この間、メイ政権は下院での労働党との離脱の条件を巡る合意形成の協議の時間を得たわけだが、その間の時間稼ぎのために、仕方なく欧州議会選挙の実施となる。仕方なくということが問題であって、時事通信は以下書いてきた。

   英、欧州議会選に参加=EU離脱間に合わず時事201958日。

 欧州議会にとっては、イギリスの政治の不決断という不祥事の後始末をさせられるということで、不満は強い。

 何より、定数が5年前の751でやるのか、イギリス抜きの場合として再配分が決定されていた705でやるのか、各国で議員定数が変わるし、それに応じて候補者の選出についても影響が出てくる。

 イギリスの欧州議会選挙では、よしんば候補者が当選しても10月末には、いずれにせよEU離脱となる。

 すなわち、イギリス選挙区の欧州議会議員は72日に始まる新会期から任期はわずか4か月もないということになる。

 国の内外を問わず、選挙はただではない。イギリスの市民は、下院で、EU離脱一つ決められない無様で、無責任な代表の集まりがゆえに、全く無駄な金を支出することになる。すでにEU離脱でどれほどの富がイギリスから大陸やその他の地に移ったことだろう。

 イギリスが参加することでの選挙戦への影響は、短期的な影響を除いて、あえて言えば、さほどでもない。

 短期的には欧州議会の平均投票率をさらに下げる可能性があることである。

 従来イギリスの欧州議会選挙の投票率は仏独伊英とスペインも加えたビッグ5の中では著しく低く、平均しても35%程度でしかなかった。イギリスが欧州議会を軽視してきたことの証でもある。

 英参加の影響について続ければ、何より欧州議会選挙は比例制が準則となっており、小選挙区制度と違い、得票と議席獲得の乖離がほとんどなく、議席が公平、公正にばらけることが指摘できる。

 さらに、イギリスは国家として73議席であり、今回、EU離脱政党がトップになるといわれるが、その分、EU離脱を主導する政権与党の保守党が大敗し、労働党も現有議席を下げ、他方、自民、緑の党が躍進すると予測されるから、プラスマイナスをすれば、さほどの意味も持たない。

 繰り返すが、前回をいえば、イギリスの定数は73で、何より751議席の1割にも満たないということも指摘できる。

 それになにより、選出されても、イギリスが10月末に離脱するということを前提にすれば、欧州議会議員は残された任期を考えれば、ほとんど意味のある活動ができないという事実も確認しておこう。

 なおわが国におけるユーロ研究の権威である田中素香東北大学名誉教授からの依頼を受け、経済学者やビジネスマンを多く対象とする「世界経済評論」のEU特集号2019年7・8月号(6月15日発売予定)に書いた拙稿が掲載されます。ちなみに今回は第一線のシンクタンクのアナリストが加わり、先の3月末のロンドン出張で情報交換させてただいた日経欧州総局編集委員の赤川さんも執筆者です。

参考ブログ

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4493

 

 

 

 

| 児玉昌己 | - | 09:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
2019年海鳴庵児玉昌己歌集

2019.05.03 Friday みちのくの旅から戻る 東北そして令和の始まりを詠む

 

新たなる 令和迎えし 弘前の その城香し 桜散りても

 

八甲田 バスより高い 白い壁 想い起こせり 雪の進軍

      (*映画「八甲田」新田次郎原作より)                    

法力か 津波退く 瑞厳寺 境内入れば 千年の樹立ち


みちのくの 旅の仕舞いは 仙台の 遥かに蔵王 雪の連山

 

 

2019.04.30 Tuesday 平成最後の日を旅先で詠

平成の 終わりにけぶる 中尊寺 つわものどもの 霊も慰(なぐさ)め

 

平成の 終わりを告げる 今日の日や 金色堂も さらに輝き

 

角館 小雨に泣くや 武家屋敷 桜も惜しむ 平成の御代

 

 

2019.04.25 Thursday 挨拶に感じる近づく令和 それを詠む 海鳴庵児玉

挨拶は 次に令和で 会いましょう 響きはタイム ワープのごとく

 

生前の ご退位ゆえに 晴れやかに 送りたまえる 平成の御代

 

 

2019.04.19 Friday 平成最後の満月にウサギをみた それを詠む 

平成の 最後となれり 今宵(よい)の月 兔が耳を 立てるを観たり

 

 

2019.04.1 Monday  愛英出張の終わりに新元号を聴く それを詠む

倫敦の 終わりに令和 聞きにけり 平和の御代の 有難きかな

 

 

2019.03.12 Tuesday 暖かい春 庭の桜と桃の木を詠む 

 紅梅(うめ)は散り 寂しき庭に 水仙が 桜も咲きて 春は来にけり

 

 桃の木は 病のために 跡もなし 愛でる花なき この春哀し
                 

  

2019.02.02 Saturdayユーミンで目覚める 如月入りの朝を詠む 

 

 ユーミンの 歌詞を浮かべて いるベッド 冬を味わう 如月の朝

 *新田次郎の映画については、以下ブログしています。

2018.12.23 Sunday 映画 「八甲田山」(1977年公開)を自宅で観る

2018年海鳴庵歌集

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4392

 

海鳴庵(かいめいあん)とは、歌を詠むときの号。

海に近いところで生まれたこともあり、海が好きです。世界に広がる海です。里山の庵(いおり)ではなく、潮騒響く岬に突き出た庵の住人を私としてはイメージしています。

| 児玉昌己 | - | 23:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
みちのくの旅から戻る 東北そして令和の始まりを詠む

みちのくの旅から戻る 旅先で令和を迎え、松島、仙台など道北各地を詠む

 

新たなる 令和迎えし 弘前の その城香し 桜散りても

 

八甲田 バスより高い 白い壁 想い起こせり 雪の進軍


法力か 津波退く 瑞厳寺 境内入れば 千年の樹立ち


みちのくの 旅の仕舞いは 仙台の 遥かに蔵王 雪の連山

                            海鳴庵児玉

                  

 

| 児玉昌己 | - | 20:19 | comments(0) | trackbacks(0) |

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