児玉昌己 研究室

久留米大学法学部国際政治学科教授
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初代EU大統領に関するピーターからの手紙について 上

 さてベルギー出身のEUの初代大統領の実現について書かれたピーターの英文、理解されただろうか。

 簡単に要約すれば、以下になる。
 欧州にとっては、初代大統領が決まったことは悪いことではないが、ベルギーにとっては、必ずしもそうではないかもしれない。俳句のヘルマンはやり手で、派手ではないが、交渉者としては、侮るべきではない。いよいよリスボン条約が発効することになるが、EUの専門家として、マサミは
忙しいことだろう、家族によろしく。

 平易だと書いたが、ベルギー政治が理解できていない方には、少し難しかったかもしれない。Fortis caseというのが理解できていないと、確かにやや理解が難しい。

 ベルギーでは、米国のサブプライム事件に端を発した金融危機credit crunchで、打撃を受けた同国のフォルティス銀行がその資産をフランス資本の BNP Paribasに売却する過程で、発生した金融スキャンダルがあり、ベネルクス3国を巻き込んだこの事件とベルギー政治の内紛で、昨年12月にベルギーのYves Leterme首相が辞任。その収拾過程で、ファンロンパイが後継首相として登場し、内紛収拾に力量を発揮したこと。
 
せっかく得た有能なトラブルシューターがEU政治に転出することで、ただでさえワロン(フランス語)派とフレミッシュ(オランダ語派)に分断されている連邦国家としての同国の政治と国益にとっては、必ずしもハッピーなことではない、という想いがある。

 

| 児玉昌己 | - | 05:17 | comments(0) | trackbacks(0) |









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