児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
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2017年、仏大統領選挙現地調査より「市民」(citoyen)を体感して戻る

 わずか一週間余の駆け足の日程でしたが、フランスとイギリスに出張をしてきました。

 メインは仏大統領選挙の現地調査。イギリスでは総選挙キャンペーンの調査。

 極右国民戦線ルペンを破って親EUの若干39歳のマクロンの当選という仏史上空前の政治に立ち会えて、有り難いことでした。

 実際この選挙はフランスの今後5年の政治の方向を規定するばかりか、ユーロ離脱、EU解体派の動向、消長にもかかわる重大選挙でした。

 実際、極右国民戦線のルペンの進出はEUの将来、欧州の将来をきわめて危うくするもので、その得票に注目をしていました。

 今回もまたというべきで、友人のルケンヌ仏国立政治学院教授の協力を得て、彼の住む地域フォンテンブロの投開票所の実際を実見できました。教授が地元の投票所で開票作業を一市民として引き受け、投票のみならず、夜7時からの即日開票の作業をしたので、それを真横で観察できたことでした。

 年配の女性ボランティアが投票ごとの結果を読み上げる心地よい仏語の強勢のあるマクロンという声と、ルペンと尻落ちする低い声が、彼女がどちらを応援しているか判別するには十分でした。またルペンの票が出るたびに気落ちするその心のありようもうかがうことができました。そんな1メートルの距離で、開票作業を見つめていたのです。

 この経験を通して、個人的には、フランスではルソーなども含め政治史、思想史に必ず登場する市民citoyenシトワイアンの意味を、肌身で体感できたのが最高の収穫でした。

 なにをいまさら、という方には恐縮なのですが、勉強して、字面(じづら)で学んで知っていることと、認識(体感)することは違うということなのです。

 

| 児玉昌己 | - | 09:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
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