児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
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今日3月29日はBrexit Day(当初予定日) 。英議会広場を埋め尽くす反EU派の行進をみる

 イギリスの友人に聞いていたEU離脱派の大デモが午後にイギリス下院のウエストミンスターに到着するということで、2時過ぎからディストリクト・ラインで一本の議会前広場まで出かけてきた。

 すでに多数の警察官が配置され、物々しい雰囲気で、一部の通路は閉鎖されていた。

 上がると、EU離脱支持派の人、人、人。ただし殺気立った雰囲気はほとんどない。

 これが暴徒化し商店略奪も起きたパリの「黄色のジャッケット」のデモとの圧倒的な違いだ。

  EU27カ国からの観光者も多数いたはずだが、さてどう見ていたのだろう。おそらく困惑ということだろう。

 騎馬警官も、それに非武装の警察官も多数出ているが、秩序維持が完璧にできて、むしろ警備自身がカメラの絵になる被写体と化している感じだ。

 のぼりやプラカード、そして何より国旗ユニオンジャックがはためき、上空は警戒のヘリと取材のヘリが爆音を立てている。プラカードは彼らの意志がストレートに記載されている。

 首相と400名の議員は反逆者だ、WTOで結構だ、離脱を信じようBelieveとLeaveを掛けた言葉、など。面白いのでは「クロムエルを連れ戻せ」というのもある。もとより17世紀の独裁者にして英雄、オリバー・クロムエルのことで、議会を解散、イングランド共和国を樹立したことからか意味は定かでない。

  スコットランドを撃破し、アイルランドを武力制圧したことで使われるならば、穏やかでない。

 しかしこのデモ、若者はあまり見かけない。中高年層が圧倒的で、アパー・ミドルに属する人の雰囲気はない。

 これは3年前の国民投票の時にも感じたことだった。情念としての愛国主義という感じがあり、言葉に表せない感情だろう。

 まだ3月だというのに晴天で、この地としては高温。それで参加者は到着した安ど感と渇きでエネルギーを使いきったようにも見受けられた。

 ごく一部だが黒のシャツで極右を思わせるグループもいたが、同じく黒の機動隊の統制下にあった。

 写真は多数とったが、機会があれば紹介したい。若者には簡単だろうが、当方も前期高齢者。デジカメ。スマホではないのである。

 4時頃にはさらに人が増え、危ないことも起こりかねない。それで、離脱派で埋められた現場を離れた。駅では、ちょうどイブニング・スタンダードが平積されはじめ、一部ゲットしてきた。

 社説はCelebrate: today is when we take back control.「祝え。今日はEUから支配権を取り戻した日だ。」

 そして冒頭から「夜の11時に時計をセットあわせよ。ケーキとシャンペンを準備せよ。その時間がくれば、Happy Brexitに祝杯をあげよ」

 まさに反EU系のタブロイドを地で行くものだ。

 ただし同紙は「ロンドンの住宅価格はブレグジットのカオスの中で10年でも最も速い速度で下落し続けているとの記事も2頁に掲載している。

 なお、5頁には離脱支持がイギリスの選挙区の63%だったという離脱支持派のプラカードが掲載されている。要注意だ。 数字のマジックというべきで、投票区の総数ではそうであっても、票の総数は52対48と僅差だったのだ。

 なおちょうど議会広場にいるときに以下のニュース。FB友のFさんが情報、送ってくださいました。

英議会、EU離脱案をまた否決 3度目の採決で 2019年3月30日 0:03 発信地:ロンドン/3月29日 AFP】

これでノーディールのEU離脱が差し迫ってきた。瓢箪から駒ということでは、総選挙もあるかも。メイは自分の辞任と3度目の合意の取引で臨み、退けられた。これで、メイの首相辞任が確定的になったといえる。

 

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