児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
<< 6者協議の安易な妥結への怒りと日間ヒット記録更新 546 | main | FTAとは何か?関税同盟との違い 1 >>
歴史語りの歴史知らず 盧武鉉韓国大統領

 訪問先のローマで盧大統領は、同市在住韓国人との懇談会に臨み「6カ国協議の合意は、和平と共存という未来人類歴史と大義へ向って一歩ずつ進むための大きな一歩」とし「今年はそうした祝福を必ず生かさなければならない」と強調。
 さらに彼は、「頻繁に与えるいっぽうだと非難されているが、米国が戦争以降莫大な援助で欧州の経済を支えたが、(後ほど)最も利得を得た国は米国」とし「韓国も南北(韓国・北朝鮮)関係、開城(ケソン)工業団地などが北核問題のため中断されているが、北朝鮮の経済を生かせば、米国のマーシャルプラン以上の成果を得られる」と主張した。
中央日報2007.02.16
 この大統領、外国での韓国人懇談会が大好きで、気軽になるのか、いつも本音を語り、外交問題にも発展する問題発言を繰り返す。悪名高い事例が、在米韓国経営者団体の会合でのもので、核ミサイル開発さえ、「自衛のためには理解できる」というものだった。
 1950年、韓国政府が、北朝鮮の南侵で、首都ソウルを放棄したため、3ヶ月間首都を落とされるという恥辱をなめ、いまだ国際法的には戦争状態にある敵に対して放った演説がこれである。まさに、この大統領にして、この言葉だ。
 今度は、韓国の北朝鮮支援は韓国版マーシャルプランだという。驚くばかりの歴史認識だ。この人の演説、つまりオツムの構造には、いつも驚かされ、あきれ果てる。
 北朝鮮支援が、どこがマーシャルプランだろう。縁もゆかりもない。それどころか全くマーシャルプランが意図したこととは、正反対の支援だ。
 マーシャルプランは第2次大戦後廃墟となった欧州諸国を救うために実施された、大規模な経済支援だ。それは明らかな目的があった。それは、ソ連からの影響力で社会主義化することを防ぐことを目的で行われたものだ。
 盧武鉉は、北朝鮮を支援で手なずけることが出来ると思っているのだろうが、金正日は、徹底して無能と軽蔑していることだろう。彼は北朝鮮のATMでしかない。実際、米紙ウォールストリートジャーナルは 昨年「盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、金正日(キム・ジョンイル)の金づる(Mr.Kims personal banker)」と述べているほどであるのだから。東亜日報2006.8.1 
 北朝鮮への大規模支援は、全体主義的独裁を強化させ、内にあっては、独裁者とその政治体制を延命させ、2000万の国民を奴隷の状況に置き、さらに外に対しては核ミサイルの開発で戦争遂行能力を強化させる以外の何者でもない。
 マーシャルプランは欧州市民には希望の光であったが、北朝鮮への盧武鉉による大規模支援は、北の同胞にたいして送る絶望と闇の通告でしかない。
 韓国の現代史教育のレベルの低さか(過去の歴史認識を他国に厳しく問う国家がゆえに、まさかこの程度とは思いたくないが)、盧武鉉という個人の理解力の程度なのか、判然としないが、韓国の私が知る優れた欧米研究者は、国辱的認識と愕然としていることだろう。

| 児玉昌己 | - | 18:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | - | 18:37 | - | - |









http://masami-kodama.jugem.jp/trackback/453

このページの先頭へ