児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
Xさん、お見舞いの書き込み、ありがとう
 北朝鮮のミサイルなどの蛮行への怒りもあり、連日、猛烈にブログを書いてました。それでパソコン病になり、夏風邪も手伝い、ヘトヘト、アヘアヘ。
 食欲もなくなり、咽も痛み最悪。
 昼は下ろしショウガの冷やしそうめん。これほんとうに、猛暑で衰えた胃袋をいたわる日本人の夏の智恵。
 夜は、さすがに激辛カレーではなく、少し辛さを抑えたエビチリ。
 家人に感謝。ブログヒットも、月間4000をうかがうまでになり、これまた感謝。
| 児玉昌己 | - | 14:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
夏はそうめん、薬味はショウガ
長梅雨が終ったと思うと、猛暑。セミも、自分の存在を知らしめるよに、大鳴きしている。
 「夏は我が季節」とは書いたものの、楽しい夏は、子供の思い出での中にだけある。そんな辛い猛暑。
 食欲も減退。夜も熟睡できず、フラストレーション。実際、汗びっしょりになり、風邪気味で、咽も痛んで、3度も起きてイソジンでうがいしたところだ。
 今日はそうめんでも食べたい。薬味は、絶対におろしショウガだ。
 夜は痛む咽にあえて逆らい、激辛カレーで消毒だ。


| 児玉昌己 | - | 08:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
新聞と次期総理
 過日、このブログで福田康夫の総裁選辞退のことを書いた。
 次の日、読売新聞ではコラム氏が、「清清しい」とその対応を書き、西日本新聞は、「総裁選が面白くなくなった」と社説で書いた。好対照で印象に残った。
 日本の新聞は、60年安保では、恥も外聞もなく、有力7社が同一の宣言を出すという異常な状況を経験している。
 それからすると、大いに結構だ。新聞は自己の使命があるべきで、同じ社説なら、存在理由がないし、そんな新聞社なら、たたんだ方がいい。
 だが、総裁選に関する読売のコラム氏の感覚はまともではない。コラム氏は安倍に勝って総理になってほしいみたいだが、「面白くなくなった」と書いた西日本の社説氏が、普通の感覚だろう。両者の選択は単に、政治家個人の好き嫌いの問題ではない。日本の外交のあり方に直結する選択となる。
 外交は、国益の擁護と促進の観点から、選択肢の問題だと確信している。相手国の好悪や、モラルだけの問題ではない。
 近年、戦後派の学者を含め、戦前の日本の侵略など、全くなかったかのようにいう論調が目立つ。外国に数百万の兵を出して、アジア諸国を侵略したことは否定しようがない事実だ。 アジア外交は、反中国で果していいのか。
 もとより、中国の政治体制や思想統制など目をつぶれといっているわけではない。それはそれで質していくべき性格ものもだ。
 だが、北朝鮮という現実の脅威を前にして、中国とも関係を悪化させた小泉外交が継承されるとすれば、日本のアジア外交の選択幅は極めて限られたものとなる。
 靖国参拝は21世紀のアジアでの日本の国益を著しく害する。
 それに、中国にも日本との関係を重視する胡耀邦中国共産党総書記(1915年湖南省生、就任期80-87年)のような政治家もいることを忘れるべきではない。 実際、日本の各地の大学には、実に多くの中国からの留学生諸君が現に学んでいるのだ。日本が嫌いなら、日本を学ぶべき対象としてみないなら、わざわざ来て学ぶはずもない。
 国連安保理の常任理事国を目指すとすれば、アジア諸国の支持なくして、到底ありえない。まして、常任理事国である中国の支持或いは黙許を待たずには、永久にこれを獲得できない。韓国でさえ、事務総長ポストを目指しているというのにだ。
まして、NHKの敏腕記者手嶋NY前支局長が指摘していたように、国連安保理の常任理事国入りについては、小泉が大好きだった米国の支持もなかった。
 自民党の総裁選に戻っていえば、谷垣が出るということで、少し面白くなったが、役不足の感は否めない。
 ただ、自民党、外交ではなく、思わぬ伏兵で次期自民党総裁が、日本の総理である任期は限られる可能性もある。
 その伏兵とは、消費税の増額である。
 国民は小泉5年の「改革」という名の不公平の拡大と大増税の社会「改悪」に怒っている。小泉首相こそ、外にあっては反アジア、孤立外交の実践者として、そして内にあっては、国家の負債を拡大させ、もてるものと持たざるものとの所得格差拡大の実践者として、戦後の日本政治史にその名を残すだろう。
 次の自民党総裁がだれであろうと、下手をすると、総理である期間はきわめて短いものになるということ、努々(ゆめゆめ)それを忘れるべきではない。
| 児玉昌己 | - | 08:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
私の知的な秘密兵器
 仰々しいタイトルで何事ぞやと思われるかもしれない。
 特別なことを期待されている向きには申し訳ないが、電子辞書のことだ。
 インターネットについで便利のがこのマシン。
 最初、前任校で中国人留学生が使っていた。辞書はアナログだと疑いもなくそう信じていた。だから、何だか胡散臭いと思っていた。貸してもらって、打ってみると、天地驚愕。
 今使っているのは、広辞苑などはあたりまえ。英英、日仏、仏日、それに加えて、百科事典。テレビショッピングではないが、10メートルにも及ぶ辞書類のオンパレード。
 以前テレビで、言葉の達者な外人タレントが、「広辞苑によると」、と話し始めると、ダジャレしかないタレント(才能)なきタレント諸氏が、一瞬静まり返ったことを覚えている。 彼はこれを愛用していたのだ。
 欧州でも電子辞書はあるが、たかだか辞書止まり。
 プラハで、私のチェコ政治経済のアドバイザーを務めてくれたのが、カレル大学法学部学生バシェック君。彼についてはすでにこのブログで一度登場している。
 その彼は日本語も英語も達者なのだが、この電子辞書の百科事典で、チェコの歴史を翻訳して伝えると、そこまで載っているのですかと驚いて、自分も是非欲しいと。
 その後、来日時に、心斎橋の量販店で、値引き購入に付き合ってあげた。宝物みたいに持ち帰った。
 百科事典や薬のことまで、電子辞書に入れるという発想は、日本人ならではだろう。
 実に、簡にして至便。現代のインテリ版の007グッズだ。洋書の読書にはもとより、病院の待合でも、レストランでも(時にはトイレでも-娘たちには内緒)時間潰しには、重宝している。
| 児玉昌己 | - | 07:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
夏きたる
待望の夏が来た。うれしくて仕方がない。
 長雨だったということもあるが、昨年は私には日本の夏がなかった。
 在外研究中で帰国したのは、盛夏が過ぎた8月下旬のことだった。
 欧州の夏も悪くないが、日本での夏が恋しかった。
 子供時代を、佐世保の街の子として、海の近くで過ごした。夏はいつも海が一緒だった。

 「われは海の子」1914(大正3)年の尋常小学唱歌にある。

千里よせ来る海の気を、吸いて童(わらべ)となりにけり 
百尋千尋(ももひろちひろ)海の底、通いなれたる庭ひろし

夏こそ、わが季節だ
| 児玉昌己 | - | 14:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
読者からのコメントと返信
 あかじんさんから「韓国外交史上の最大の敗北の日について」、以前、以下のコメントいただきました。有難うございました。

「その通りですね。
きっと韓国は北朝鮮が韓国にミサイルを飛ばしてきても、「北朝鮮がわが国を攻撃するなんて何かの間違いだ!」といいそうですね〜(笑)」

 私はEUの研究者ですが、北朝鮮問題は看過できず、今まで考えていたこともあり、予想以上に書いています。
 まるで危機感のない韓国です。太陽政策と、北朝鮮の韓国篭絡計画が相合わさって、大成功を収めた証でもあります。
 韓国では、蛸壺主義的な唯我独尊ならぬ、唯我民族主義の徹底化で、国際社会の反応まで失念しているようですね。有力紙、中央日報は北朝鮮による「韓国総赤化」と刺激的な言葉で、書いていました。
 北朝鮮は、前近代的な世襲制による金王朝の神聖独裁国家で、理念上、制度上は、高度に発達した資本主義から到達するという共産主義とは似て非なるものですから、「赤化」などとは、世の共産主義者にも迷惑なことでしょう。
 それにしても、現政権幹部は、自分たちの南北共助の思想が正当かつ正統であると考えているからでしょう。
 北朝鮮が、まともな国家なら、「共助」には誰も文句は言わないのですが、独裁の維持だけに腐心し、他国を恐喝するため核兵器開発に狂奔する「ならず者国家」では、国際社会の厳しい反応も当然です。
 韓国指導部は、北朝鮮で行われている独裁や人権状況にたいし、驚くべき無関心や、黙許をつづけています。が、これは断じて許されるものではありません。
 EUの欧州議会でも、北朝鮮の人権蹂躙について、史上初の公聴会が開かれていてます。 盧武鉉政権は、米国以上に、味方であると思っていたEUから、今後厳しい対応を受けると考えています。


| 児玉昌己 | - | 12:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
歴史から学ばない盧武鉉政権 下
 韓国はこれにたいしてどうだろう。
 経済的には成功を収めつつあるが、自国の大統領の評価さえままならない。

 たとえば李承晩。建国の指導者で初代大統領は、不正汚職で国外追放の憂き目にあっている。その李承晩だが、グロテスクな上の巨大な首から上の像が作られ、失脚後は、雨ざらしで放置されている。竹島問題で、強硬路線を取った点が評価され、その胸像が復活しそうでもある。
 朴正熙についても同様だ。戦後彼が漢江(ハンガン)の奇跡と形容される経済発展への彼の努力を評価せず、軍事独裁の思想弾圧を強調し、朴正熙を親日派の独裁者として糾弾することに終始している。
 先ごろ朴正熙の愛娘で、ハンナラ党首を努め、次期大統領の呼び声の高い朴槿恵女史は、盧武鉉与党のウリ党員により、剃刀で顔を60針も切られるテロに遭遇した。おどろくべくは、その彼女にたいして、「独裁者の娘で、因果応報だ」とコメントした政権幹部がいた。異様、異常な感覚だ。
 確かに、日本支配を非難し、あるいは歴史の中で親日派に組することを余儀なくされた人々を、非難し続けるのが、心理的にも確かに楽なことだ。しかし、大統領の不正、追放も含め、自国の歴史である。
 もとより、各国でも歴史を都合のよいように解釈することの安気さや傾向はある。ナチに占領された歴史のあるフランスもその1例だ。反ナチ抵抗運動、レジスタンスの華々しい歴史を語るほうが、対独協力内閣のビシー政権の歴史を語るよりも楽だし、煌びやかでもある。敗戦の責任と向き合わない日本の「1億総ざんげ」も同様だろう。
 しかし、韓国のテロ事件への対応など、常軌を逸しているいわざるをえない。
 残念ながら、未来志向を口にしながらも、この国の一部の政治家にとって、反日がこの国家では国是を超えて、国家的な宗教になりつつある。
 朝鮮戦争の認識においても同様だ。朝鮮戦争で米国など西側諸国に救済されていながら、これとも向き合うことを避け続けている。在韓米軍はなぜ存在するのか、彼らはいったい韓国のために何をしてきたのかと。56年前、韓国人の生命と財産を守るために、韓国軍兵士ともども活躍したと説明しない。それどころか、マッカーサー像を撤去しようとするものまで現れている。
 米国、そして国連軍の若い兵士の血と死による支援がなかったら、今の韓国は存在しない。それすら理解したくないようだ。だとすれば、西側の国民に確実に嫌われることだろう。駐韓イギリス大使もマッカーサー像の 撤去運動については、不快感を有力紙に発表したほどだ。
 わが日本についていえば、1950年の朝鮮戦争では、米国の要請で韓国側に立って、極秘に掃海艇を派遣した。すなわち、韓国を支援したことはあっても、北朝鮮の側に立って韓国国民を抑圧したり、殺戮はしていない。これだけは明確に述べておきたい。
 確かに日本でもあるように、時に応じて発生する在韓米軍兵士の地域住民への悪行は問題で、対処すべき重要事項ではある。だが、国家の生存へのかかわりという大きな問題は、それによって変更されるべき対象でもない。
 韓国経済がトップ10にランクされ、世界に打って出ていこうとする今、皮肉にも、北朝鮮の現状に目を瞑り、無条件でこの無法国家を援助している。
 歴史に学ばないで、自国の外交の大失敗を他国、しかもその同盟国の外交の失敗としてとらえ、その責任を転嫁するこの国家の指導者は、国際社会から疎んじられるだろう。なぜなら、自分たちが「共助」できると思っている対象は、国際社会が認めない「ならず者」であるからだ。その事実を世界が問題にしているということを、何より直視し、確認すべきだ。
 中国ですら、北朝鮮に対して、懲罰的な制裁措置を取り始めている。正面から北朝鮮の行為を断罪していないのは、盧武鉉政権だけである。
 大韓帝国の崩壊過程と戦後の歴史に正面から向き合わない限り、自国の21世紀の国家的な生き方も見出しえないであろう。
 もっとも中央日報、朝鮮日報など有力紙は歴史に学び、国家の方向を正常なものにしようとする記事がめだってきた。これが、昨今の盧武鉉政権の韓国の北朝鮮外交を見ていて、唯一の救いといえば言える。
参考記事

「国際社会の笑い物になる盧武鉉政府の民族共助」中央日報2006.07.18
韓国人の世界観は10代にとどまったまま 朝鮮日報2006/07/25
「コラム>身の程をわきまえない国」
2006年07月24日中央日報

 
| 児玉昌己 | - | 10:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
歴史から学ばない盧武鉉政権 上
 盧武鉉政権の思考様式をみていると、1つのパターンを見出す。
 うまくいかない場合は、すぐに、すべてを他者のせいにするという思考の習性だ。

 たとえば対北朝鮮外交。包容政策が大敗北であったことが証明されたのだが、自分の非を認めず、すぐに対日非難の外交へと、あるいは対米非難へと転じている。
 日本が腹立たしくて仕方がないので、「先制攻撃論」がでたことを捉えて、日本とは「対決すべきだ」という。いったいいかなる意味だろう。およそ一国の政治指導者の発言ではない。
日本には、幸か不幸か、先制攻撃する能力も、意思もさらさらない。高々、言葉だけのことだ。それにもかかわらずだ。
 日本といえば、韓国人にとっては、忌まわしい「日帝支配36年」という植民地被支配の事実がある。実際、それは、民族の最大の汚点で、触れたくない過去だし、日本の責任をたたただ糾弾して、60年を過ごした。そして、 自国の側が、なぜ当時の大韓帝国の指導者が、歴史上の汚点である支配を許したのか、この点について、まともに向き合おうともしなかった。
 日帝支配はロシアの支配よりましだったと評価した大学教授は、社会的に抹殺された。当否は置くとしても、学問上の1つの意見であったのだが、この国では許されないことであった。
 「日帝支配」について言うと、どうして憎むべき、あの「チョッパリ」の国、日本に支配されたのかという疑問に、どう答えるだろうか。ちなみに、このチョッパリとは、直訳すると、豚のひずめ。反日の差別用語で、日本人が好む下駄は、指先が2つに分かれており、豚のひずめを連想することから来ている。
 自国の側に問題はなかったのか、そこに冷静な思考のメスが入れたことがあるのだろうか。それこそが求められるべき姿勢であるはずなのだが。
 30年後の韓国の子供たちは、どうして植民地に貶められたのかと素朴に質問してくるだろう。大人たちはどう答えるのだろうか。自分たちの過去の国家にあった軍事的な脆弱さや外交上の失敗、あるいは政治家の資質を棚に上げて、まだ日本が悪かったといっているのだろうか。
 しかし、そのころには、日本人も、今みたいな後ろめたい反応はしないであろう。世界規模で帝国主義を展開し植民地を作ったイギリス人が語るように、「支配された側が弱かったからだ」と、ことなげに、そして直截的に語ることだろう。
 戦後史についても同様だ。戦後の北朝鮮の全体主義化についていえば、直接的には日本があずかり知らないことだ。日本の植民地が分断の基礎を作ったと韓国指導者は非難するものの、「日帝の支配」は北朝鮮も含めて統一的な支配であったことを失念しているようだ。 
 直接的には、米、ソ、中という大国の外交の中で朝鮮半島の情勢は決められ、日本は敗戦国家として朝鮮から武装解除され、朝鮮半島から完全に撤兵した。戦後は、韓国の政情どころではなかった。
 日本は米国との戦争に負けたことから、不十分ではあったが、ここ60年道を大きくは誤ることがないよう教訓を学んできた。福祉部門では、一部社会主義的政策も取り入れた。
  そして、世界第2位の経済大国となり、技術で他国をリードし、国際社会で重要な地位を占めるまでにいたった。

 
| 児玉昌己 | - | 17:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
読者よりのコメント
宮原助教授のことで、コメントいただいた。
以下、返事申し上げます。

古賀幸久さんは私の同僚として、法学部国際政治学科で、イスラム国際法を教えておいでです。ブログ見ていただいていて、感謝です。
児玉昌己


同志社のOBの方ですね。
私も同じく卒業生で現在外務省に務めています。宮原課長のお名前は聞いた記憶がありますが、退職されていたんですね。同じく元外務省職員の古賀さんという方もそちらにいませんか。
| 児玉昌己 | - | 17:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
かわいそうな韓国国民 恩を仇で返す大統領
  盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は25日、大統領府で国務会議を主催し、そこで盧大統領は北朝鮮のミサイル発射に関して、統一相が「失敗したのは米国の北朝鮮外交だ」とコメントし、議会で激しい非難を浴びたことを受けて、「“米国は成功していないと思う”と言ってはいけないですか?」と述べている。
 まったくあきれるばかりの、居直りで、まさに確信犯というべき対応だ。 国会統一外交通商委員会の金元雄(キム・ウォンウン)委員長、李鐘奭(イジョンソク)統一相、そして盧武鉉大統領。この3名は、後世に、韓国外交を誤ったトリオといわれる可能性が極めて高い。 
 彼らは、裏の朝鮮労働党の党員証をもっているのではと、ブラック・ジョークの対象だが、これジョークでなく、本当ではないかとさえ思う。それほどの、北朝鮮への思い入れだ。
 米国外交が失敗したのではなく、韓国の対北朝鮮外交が破綻したのだということをまだ分かっていない。
 世襲独裁も、核ミサイル開発も、人権弾圧も収容所も、偽札偽造も、麻薬の密売も、自国民を含め、世界的規模で展開された拉致も、まるで存在しない普通の国家であると、この大統領は北朝鮮を理解しているからだろう。
 しかも、韓国の援助が北朝鮮の非道を助長したという認識がまるでない。
 こうなれば、なんとかに、付ける薬はない。ついでに在韓米軍の撤退要求も公言されるといい。口ばかりの人だから、そんな大胆なことはできないだろう。
 「恩をあだで返す」ということわざがあるが、これをいう。
 韓国という国家の存在は、米国を主力とする国連軍の1950年の朝鮮戦争における北朝鮮撃退でかろうじて保たれた。この戦争では、大韓民国の初代大統領李承晩(在任1948年 - 1960年)政権は300万市民を置き去りにしてソウルを放棄し、プサンにまで逃げていた。
 歴史はかくも簡単にこれらの指導者によって忘れられている。 「地上の天国」ならぬ、「愚者の楽園」とはこのことだ。
韓国の失敗は歴史に由来する。
| 児玉昌己 | - | 08:52 | comments(0) | trackbacks(0) |

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