ベルギーのブルージュにある欧州大学院大学に留学して四半世紀が過ぎました。その留学記「懐かしきヨーロッパ大学の頃」は、常勤教員として初めて教壇にたった純心短大(現長崎純心大学)時代に、学園誌「草人」に書いたものです。
ずいぶん昔のことで失念していたのですが、最近、同門で若い時代机を並べた早稲田の福田耕治先生から、留学希望の院生に見せたいという依頼がありました。
地方の小さな大学の学園誌に書いたものという性格から、図書館でもまず手に入ることもないもので、欧州統合における教育政策や欧州統合を専門とする現地欧州の高等教育機関に関心のある人の役立つのではと、今回、ホームページにアップしたところです。また、このジュゲムのブログでも見れるようにしています。
下記のサイトアドレスを貼り付ければ、開き、印刷もできます。関心があれば、どうぞ。
http://www1.cncm.ne.jp/~kodama/pub/ryugakuki.pdf
欧州大学院大学は、LSE、パリ政治学院、カレル大学、ハイデルベルグ大学など出た後、厳しい選抜を経て学ぶというように、EUの発展とともにあり、欧州統合に関する第1級の高等教育と研究の場として、欧州有数の名門校となっています。実際、欧州最古(the oldest)のEUの研究教育機関と金のネームプレートで、玄関に記載し、その歴史を誇示しています。
なお欧州大学院大学留学から20年を経て、2004年の夏に勤務校から1年間の在外研究の機会を得て、母校に里帰りした次第です。
2005年2月には、朝日新聞ブリュッセル支局長の脇阪紀行現論説委員がブルージュの欧州大学院大学について取材したいといことで、来学され、同氏の取材に協力しました。 その後ほどなくして、日本でおそらく初めてとなる本格的なベルギーの欧州大学院大学に関する記事が同紙2005年2月15日付に「欧州人国境越えて育つ」で掲載されました。ちなみに、その記事は仏語訳をされて、欧州大学院大学の以下のホームページでも見ることができます。(追記2018年現在では削除)
http://news.coleurop.be/2005/02/le_collge_en_ja.html
この記事については、脇坂紀行「大欧州の時代」岩波新書2006年にほぼ同じ形で、収録されています。
留学記では「ヨーロッパ大学」と表記していますが、純然たる修士レベルの大学院で、近年、私は欧州大学院大学の表記で統一しております。