新政権が発足した。テレビを見ていて、不快になることが多い。政治をバラエティーレベルで捉える不謹慎さだ。そしてサプライズ人事がないなどという。
TVディレクターも、その企画に安易に悪乗りする司会者たちも馬鹿ではないかと思える。
参院で、問責決議案も可決できるほどの劣勢に追い込まれ、前首相が組閣後17日ですべて投げ出し、それを受けてのまさに緊急事態の中での新政権の発足だ。
サプライズなどいらないし、そんなことで、政権の政策運営がどうにでもなるような状況でもない。
求める方がはなから、間違っている。政治はバラエティショーではない。そんなことも分からないのが、今のTV局の政治全般にたいする姿勢だ。政治は、お笑いとは違う。政治権力で、直接国民生活に影響を与えるものだ。
派閥の領袖を集めた人事だと非難する向きもあるが、劣勢におかれた自民党なら、当然誰もがそうするだろう。協力し合わないと沈没するからだ。
民主党も、派閥どころか、外交安保ではイデオロギー的にには、水と油の政治勢力が同居しているではないか。政権をとっても、そうした自民以上に相異なる政治勢力の糾合を迫られるのは、目に見えている。
政治を、お笑いレベルで扱おうとするTV局の不謹慎さには辟易する。今の自民から見れば、全く妥当な人事、それが私の評価である。
サプライズなどいらない。盗人は許さないと言い放った、厚生労働大臣の継続人事のあの枡添氏には、だれもが大いに期待しているのである。