児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
同志社でのシンポジウムお知らせ 欧州議会と欧州政党の将来

同志社大学ワールドワイドビジネス研究センター公開シンポジウム
「欧州議会と欧州政党の将来」
Evaluating the European Political Parties in light of Article 191 of the EC Treaty−Rhetoric or reality?
(EC条約191条における欧州政党の評価―レトリックかリアリティか?)
Stephen Day(大分大学准教授)
※日本語通訳付き

欧州議会の将来について
児玉 昌己(久留米大学教授)

司会: 力久 昌幸(同志社大学教授)

2007年12月15日(土)14:00-17:00
同志社大学今出川キャンパス 扶桑館2階 マルチメディアルーム2
(京都駅より地下鉄烏丸線(乗車10分)今出川駅下車 3番出口より徒歩3分)




http://www.rcwob.doshisha.ac.jp/event/l_071215.html
| 児玉昌己 | - | 20:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
 休めることのありがたさ−知の芸術家
 久しぶりのんびりした朝だ。先週は目も回る忙しさだった。忙しいと、気分に余裕がなく、人様にあらぬ迷惑をかけたのではないかと思う。
 大学人は、その程度はそれぞれであろうが、組織人、企業人であるとともに、物書きであり、思想家であり、知の芸術家であるべきと(私は)思っている。
 今は企業者も社会の高度なニーズを商品化するために、それに近いと思っておられ、そうした生活を実践されている人もいることだろう。数百、数千、数万の企業のトップに立つような人は、なにやらせても、上手にこなすだろうし、そうでないと、企業のトップは、務まらないだろう。
 思想家、知の芸術家としての生活は深夜だろうが、明け方だろうが、精神の充実で事象をそれぞれに表現する時間である。5時で終了という定型業務ではない。
 のんびりした朝は貴重だ。コーヒーでも飲んで、今年最後のイベントとなる12月15日の同志社でのシンポジウムの準備にかかりたい。
 今度は欧州議会の将来をテーマにしたものだ。欧州議会研究こそ私のライフワークだ。リスボン条約もようやく発効しそうだ。ここでも最大の勝利者は欧州議会だろう。欧州議会は、理事会とともに共同立法権者という位置づけを条約上にもつことになった。EU知らずのEU研究者の中に、「立法参加権限」などと、書いているものがいるが、その表現など、今でも不正確であるが、完全に時代錯誤の表現になることは確実だ。
 神戸大学での学会報告でおこなった「EU北朝鮮関係」も、アカデミックにいえば、欧州議会の対外的権能の発展の動態分析という視点をもちつつ、切り込んだのだ。
 12月のシンポジウムの仕事で、今年は仕事納めとなる。大分大学の若いが優秀なイギリス人欧州政治研究者のスティーブン・デイ准教授と、やらせてもらうことになっている。

 


 
| 児玉昌己 | - | 10:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
研究者の独り言-桂銀淑のことなど
 韓国人歌手で日本でも知名度とファンを持つ桂銀淑(けい・うんすく)が覚せい剤取締法違反(所持)で関東信越厚生局麻薬取締部に現行犯逮捕されている。結婚して帰国したと聞いていたし、最近は日本の番組からも姿を消していた。老母と一緒に、ソウルではなく、華やかな時代を提供してくれた東京に住んでいたことを逆にこの事件で知ったことだった。
 彼女の歌いっぷりが好きで、ファンだっただけに、がっかりだ。
 東京HOLD ME TIGHTを最初に聞いたときは衝撃だった。タイトルがなにより驚きだった。 「日帝36年支配」にたいする韓国人の恨(はん)を知っている日本人としては、むしろ韓国からすれば、穏やかならざるタイトルに思えたからだ。
 しかし歌に政治があるわけではない。国境を越えた恋愛も結婚もある。芸術には国境はない。メロディもいいし、歌詞もいい。キーが高いから、カラオケではあまり歌わないが、いい曲であることには変わりない。
 若い頃イギリスに留学していたが、マカロニ・ウエスタン(これは和製英語で、米国ではスパゲティ・ウエスタンという)の映画で、西部の荒くれのカーボーイが吹き替えられて日本語でしゃべることが不自然に思うと、イギリスの友人にいうと、三船のチャンバラものも、ちょんまげでフランス語を話しているではないか、と逆に指摘され一本とられたことがある。
 そして、芸術に国境はない、政治などよりも、映画の世界が国際化を先取的に実践しており、よほど先進的だと想った事をふと思い出した。
 それにしても、覚せい剤汚染の広がりは憂慮するばかりだ。

 
 
| 児玉昌己 | - | 22:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
長い一週間
 EU学会で土曜日から火曜日まで、久留米を留守にしていた。学会報告の終わりは、直ちに企業訪問。もとより講義は、非常勤での他大学での講義も含めて、こなしながらである。
 大学人として、企業の現場に顔を出すことは本当に重要だ。企業の現場は競合他社との差別化や生産性の向上に最大限努力していて、食うか食われるかの世界だ。
 大学は、経済学部や商学部や法学部、そして医学部などは、現代社会に近いが、他方で、30億年前の地球の組成や、古典文学、考古学などおよそ現世ご利益とはかけ離れた側面を持つ。
 ずいぶん前のことだが、乗り合わせたタクシーで「それなんぼのもんや」と運転手に問われたことがある。だが、お金には換算できない分野も大学は扱う。
 ともあれ、激烈な競争の中で生きている企業の現場を見て、考えるところが多い企業訪問という大学人の業務ではあった。
 来週からはようやく通常業務に戻る。



| 児玉昌己 | - | 17:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
独裁者の狼狽 大統領選で「南朝鮮」の親北勢力の消滅をまえに
 保守候補の10年ぶりの政権奪還の可能性が高まり、北朝鮮はあわてて、独裁者の側近の訪韓を画策している。金正日の側近、金養建(キムヤンゴン)朝鮮労働党統一戦線部長の29日からの訪韓が28日、急きょ発表された。
 いい金ずるが断たれ、親独裁派が一掃される恐怖を味わっているのだろう。
 しかし、メタボ独裁者の側近がノコノコと出てきても、どうにもならないほど、南北和解は政治争点化していない。第一、ボス交渉でケリをつけるという全体主義国家とは違い、選挙による政権を決める、民主主義の韓国だ。そんな事も分かっていないのだろう。
 その民主韓国では、大統領の素人政治で、不動産価格はあがり、そのイデオロギーとは違い、富める者がますます富んだ。それが、盧武鉉政権の経済実績だった。
 若い世代は自己を保守支持者と位置づけ始めている。既に軍事独裁政権の反動の386世代の「神通力」の化けの皮がはがされたことにもあるし、さほどに韓国の政治の動きは早いし、世代間の政治認識の相違は大きい。
 援助しても見返りのない北朝鮮を若者は既に韓国にとっての重荷と考えているのだろう。南北統一など急ぐ必要もないと答える若年層の考えも広がり始めている。
聨合ニュースは、もし与党が大統領選でまければ、北朝鮮への政策変更が緩やかなものであることを望むと中国が述べているが、中国もこの選挙結果を注視しているのである。

 China wants South Korea to shift slowly on N. Korea if conservatives take power 2007/11/26 SEOUL, Nov. 26 (Yonhap)


 
| 児玉昌己 | - | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
ハンナラ候補の大統領に怯え、戦争の恐怖を煽る金大中
 韓国大統領選挙がいよいよ始まる。史上最高の12人の候補者という。金大中はハンナラの候補が当選すれば、戦争になるといっている。太陽政策で入れあげた北朝鮮は「平和勢力」ではなかったのかと彼に問いたい。
 ハンナラの大統領による報復をいかに恐れているかだ。、財界からの収賄容疑で側近の取調べが始まっている盧武鉉同様、金正日に会ってもらうために、この独裁者に貢いだあの560億円もの集金について、特別検察官により断罪される日がよほど怖いのだろう。驚くべき政治家である。
 盧武鉉に受け継がれたこの10年間の太陽政策で、独裁者を延命させ、そしてどれほどの北朝鮮市民が隷属にあえいだかである。そして隣国に拉致問題の引き延ばしと、核の脅威を及ぼしたかである。その責任を韓国国民が問うことになるだろうし、それを期待している。

 以下関連記事
 金大中氏「政権交代でまかり間違えば戦争への道に」2007/11/23 朝鮮日報
【社説】特別検事による捜査に恐々とする盧大統領 2007/11/26 朝鮮日報


| 児玉昌己 | - | 22:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
長崎にて
 後5日で、霜月も終わり、師走。
 昨夜は3連中の最後で大混雑する神戸からの新幹線車中の電光掲示板でアレコレのニュースを見ていた。それで句を読む。
 南座に まねきかかりて 師走かな
 
 昨夜遅く久留米に戻り、わずかに一息入れて、深夜、高速を飛ばして長崎に戻り、これから採用担当者に挨拶に出るところだ。

なお24日現在でヒット数は1万件を今月も超えております。
| 児玉昌己 | - | 11:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
神戸大学でのEU学会終わる

 神戸大学での日本EU学会出の報告を終えて、深夜帰宅。
 神戸のホテルモントレアマリーは、ウッドデッキのフロアで全く快適。ノリカの結婚式で有名な生田神社からわずか1分。帆船をイメージしたコンセプトで、部屋、エレベーターなど統一されて、素敵なホテルです。
 神戸の定宿にしたいほどで、お奨めします。


 連休最終日で大混雑の中、広島修道大学での教え子、S君が学会に顔を出してくれて、終わって一緒に歓談。
 博多まで新幹線で戻ってきて、日豊本線の人身事故で20分ほど博多発が遅れた。久留米を目の前にしてこれは痛い。
 これから長崎に高速で帰宅して、明日の会社訪問。採用担当者に本学学生の就職をお願いすることになる。
  なお、企業関係者で、本学学生を採用してもよいと思われる方は、遠慮なく大学もしくは、私宛で、連絡をいただければと思います。
 素朴で、実直、かつまじめな学生が久留米は売り物です。

| 児玉昌己 | - | 22:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
学会出張につきブログはお休み
 神戸大学での日本EU学会のためブログはお休み。
 他人の報告なら楽な学会も、自分の報告となれば別。アレコレ報告の補助となるべき資料の準備に昨日祝日でも登校、あれこれ作業をしていました。
 
| 児玉昌己 | - | 06:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
 荒々しい政治と言の葉、古今和歌
 本は買わないと決めたものの、それでもほしいものがある。洋書は別として、インターネットで半額で中古しか買わない。といっても実は新品というべきものがある。というよりほとんどが新品同様だ。
 金潤根「韓国現代史の原点-軍事政権の誕生」彩流社1996年、著者は満州国軍官学校時代の朴正熙の後輩で、彼と、5.16軍事クーデターをともにした将官まで上り詰めた軍人。
 確かあの定評のあった「知ってるつもり」の朴正熙の生涯を扱った番組でコメントしていた人だ。この著はそれゆえ貴重であり、「拙い日本語で」と断っているものの、堂々たる日本語で書かれている。クーデターをともにした後、朴正熙とのその後の冷えた関係は興味深い。だが、朴正熙の評価では、客観的で、この軍人の実直かつ誠実な人柄を感じさせる。
 猛々しい権力と向き合う国際政治学者としては、心の平安もほしい。小学館の「古今和歌集(日本の古典9)」も届く。実に綺麗な装飾の箱入りの書だ。
 


 
| 児玉昌己 | - | 10:56 | comments(0) | trackbacks(0) |

このページの先頭へ