楽天は日ハムに負けてしまい、メイクドラマにも似た大逆転をひそかに期待していたパリーグのクライマックスも終わってしまった。だが、ドラマはそれでは終わらない。その後のことだ。
両軍に胴上げされた後、戻ってきたノムさん、テレビの前で、開口一番、「明日から浪人だ-。就職ないかー」とのたまった。これには、さすがに仰天。たまたま一緒に見ていた家人と顔を見合わせたことだった。
番組でタケシ監督も苦笑いしているのが映った。観られた方もおいでだろう。
御歳74の野村監督の発した第一声だ。生涯現役、まさに真骨頂ではないか。
サラリーマンは有無を言わさぬ定年がある。会社が傾けば、リストラもある。そしてそれは人生の重大事である。 大方の退職者は、運よく定年を迎えても、給付までのツナギの資金も要るし、年金も覚束(おぼつか)ない将来が続く。
楽隠居などというのは、大方の給与所得者には無縁のことである。
ノムさんなどは、願えばそれも叶えられる例外に身をおく人だろう。だが、そんなことなど、露ほども考えていない、この言葉だ。
老年の星、ノムさんが放ったこの言葉、ノムさんの各種の野球記録と同じか、それ以上に、歴史に燦然と残るだろう。中年の私としては、凄いと唸った次第だ。
ノムさん万歳。
参考ブログ
2009.10.18 Sunday いよいよクライマックス 老年の星ノムさんに栄光あれ
http://masami-kodama.jugem.jp/?search=%B1%C9%B8%F7