2010.11.30 Tuesday
山口謡司撰「戦国策伝」ラピュータ 2010の恵贈を受ける
山口謡司先生(大東文化大学)はこのブログでもたびたび登場していただいている。以下のブログがそれだ。
山口 謠司 『日本語の奇跡―〈アイウエオ〉と〈いろは〉の発明―』新潮新書2007 http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=990 山口謡司著「ん―日本語最後のなぞに挑む」新潮新書2010 http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=2216 登場していただいているとはいえ、何のことはない。ただ私が一方的な読者、つまりファンだということだけのお付き合いなのだが。 「日本語の奇跡」はタイトルに惹かれて書店で購入したが、ブログを書いて以降は、目に留められたのか、ご著書をご恵贈いただくようになった。 今回の「戦国策」、中国の長い歴史の中で生みだされた紀元前の、権謀術数の中で生き、命を落とした政治指導者たちの、生きざまを凝縮した、煌めくような言葉に満たされている。 漢文は口に出しながら、読むのが一番だ。整除された韻律の美を脳の中で感じ取ることができる。 一般人と異なり、公人として政治権力を行使するという特別な人たちにもかかわらず、国家の使命を帯びる公務員をおとしめることを口にし、あるいは口にしたことが誤報だなどと平然といったり、まるで放つ言葉に美がない、今の政治家こそが、なにより手にし、虚心坦懐に詠み、学ぶべき書であると思っている。 緒言いわく、決して逃げなかった男たちの教え。 今の指導者とはえらい違いだ。 ともあれ、山口謡司先生のますますのご活躍を大いに喜ぶ次第である。 事後譚 電話で初めて直接お話ができた。なんと同じ高校の出身者ということだった。人生は不思議な縁に満ちている。上京時に一献交わすことを約した次第だ。山口先生はケタ違いの才人なのであることを以下で発見したところ。驚くべし。 http://www.itabashi-life.com/backnumber/person31/index.php |