海外ではドイツでベルリン、ケルン、ハンブルグなど各都市で反原発集会が25万人を集めて行われたという報道だ。
ドイツは緑の党が強い。もともと原子力発電を阻止する思想と行動を有していた。この規模のデモはこの党だけでないということである。メルケル政権もこれに対応し、17基のうち8機が一時停止されたという。
東京電力は27日、同原発2号機のタービン建屋の水を検査で通常の原子炉内の冷却水の1000万倍に当たる放射線量を検出と発表した。1000倍でなく1000万倍である。本来水たまりなどあろうはずがないところである。
原子力安全・保安院はまた、第一原発から330メートル離れた沖合で採取した海水から安全基準の1850倍の濃度に当たる放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。
これもCNNが世界に報じた。正常の感覚がマヒしそうな数値ある。これまで「直ちには被害はない」とコメントして来たが、すでに2週間。
海中流出とすれば、計測をさらに強化し、速やかにその流出を止めねばならない。そのためにも、危険と闘う現場の作業を、強力に質量ともにバックアップせねばならない。
初期の、建屋、それ自体が炉心保護という意味では一体というべきものなのだが、の大爆発以降、炉心の重大損傷を疑わない楽観的「解説」は厳然とした数値の事実によって完全に否定されたといえる。
汚染の空と海への広がりと流出にたいする外国の強い懸念は、当然、日本に向けられる。政府は海外にも目を向け、その意思を把握し、対応も発せねばならない。
グローバル化した世界では、日本政府は相手すべきは現場と日本だけではない。
それにしても、わずか40年の便益とこの惨状。自然災害の脅威を過小評価し、軽視した安全神話とその崩壊。
放射能汚染を将来の日本に残す原子力発電。言葉もない。
参考記事
ドイツで原発廃止デモ 25万人参加TBS系(JNN)3月27日(日)5時58分
主要都市で反原発デモ=福島事故受け閉鎖求める―ドイツ時事通信3月27日(日)0時36分
原子炉水の1000万倍=2号機水たまり、高濃度放射能―海水も上昇・福島第1原発時事通信3月27日(日)13時10分
2号機水たまりの放射線量、通常の1千万倍 福島原発
東京(CNN)2011.03.27 Sun posted at: 16:12 JST
放射性物質>米東海岸で検出 福島第1原発から放出か 毎日新聞 3月27日(日)18時29分
大津波再来の恐れ、09年に指摘=東電、津波想定に反映せず―審議会で 時事通信 3月27日(日)17時57分