児玉昌己研究室

内外の政治と日常について想うことのあれこれを綴ります。
春近し 紅梅には千客万来 海鳴庵児玉

  今日は特にペットボトルなど資源ごみの回収日。雨も上がり気温は15度。3月中旬の陽気。庭の梅にはメジロ、ひよどりと蜜を求めてあの鳥この鳥。それを詠む。


 寒風(かぜ)去りて 庭の紅梅(うめ)には 千客万来
            海鳴庵 児玉



2013.02.21 Thursday 海鳴庵児玉昌己句歌集2013年前半

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| 児玉昌己 | - | 12:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
専門とするEU研究で今やっていること

 1-2月は大学関係者にとって最も忙しい時期だ。通常の講義等の業務が終わると定期試験だが、それに加えて、大学の入学試験があるから。
 大規模校ならずとも、大学院を持つところは、学部のみならず大学院の入試業務もある。AO入試、推薦入試、センター入試、通常入試と、秋以降は常時試験と向き合っている感じだ。

 国公立は2次試験前期が終わったようだが、私学はようやく一段落。とはいえ、多くの私学は3月入試もある。
 大学は社会的存在でもあり、福岡天神のサテライト教室では各種の講演会も開催しており、その司会業務も務めている。
 そんなこんなで、学生諸君は春休み入りしているというだけで、教職員は結構忙しい。もとより研究者としての専門領域での自身の仕事は、自己のレーゾンデートル存在理由である。
 EU学者として今やっていることは、論文と資料の活字化と掲載の準備である。
 1つは昨年10月21日、名古屋国際会議場で行われた日本国際政治学会での部会(EUガバナンスの射程)での報告を活字
化すること。
 2つ目は、30年追い続けている私の専門、欧州議会の選挙制度改正に向けた連邦主義の側の動きについてである。 
 それぞれ、以下、勤務校の学部紀要と大学院比較文化研究科の年報に3月末か4月以降に掲載されることになるだろう。

「EU
ガバナンスの危機と連邦主義的対応−ユーロ危機と欧州議会選挙でのEUの対応を事例に」
「資料2012313日付欧州人民党ドール議長への欧州議会選挙制度改革に関する書簡 解題と試訳」

参考ブログ
2006.05.11 Thursday
 大学教員であること

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2006.05.15 Monday 大学教員への道

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=75



 

| 児玉昌己 | - | 15:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
新たに我が家に入った蝋梅を詠む 海鳴庵児玉
 

 蝋梅の苗木を枯らし、再び、久留米の植木祭りで購入したことは書いた。庭に移すまでに、付けていた花は数輪落ちたが、新たに勢いがあるのか、堅く閉じたつぼみがいくつか膨らんで来た。

 

 

 蝋梅の 蕾はまるきに 始まりて 咲かすは鈍き 黄金の花
                  海鳴庵児玉



参考ブログ                         

2009.04.13 Monday 蝋梅(ろうばい)の苗木が届く

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2013.02.18 Monday 週末久留米の植木まつりに出向き蝋梅の苗木を購入

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3398

| 児玉昌己 | - | 11:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
渡部恒雄(東京財団)先生の講演とその後 南会津の酒花泉で八重、河井継之助の落命の地只見など盛り上がる 

 久留米大学では地域貢献と学術交流を目的として、福岡の中心天神にある、大丸で知られるエルガーラのオフィスビルにサテライト教室を設けて、講演会などを実施している。
 また、私が関係する比較文化研究所の欧州部会の講演会も開催している。

昨日は東京財団の渡部恒雄先生に来て頂き、「米国のNATO政策」のタイトルで、米国の対欧州政策や外交政策全般の話をして頂いた。
 先生とは本学文学部教授で外務省OB(元中東2課長)の宮原信孝さんを介して、知遇を得て、以降、交友させて頂いている。ブログにも登場いただいている。

 今回の講演は、NATOは同盟というものか、その成功した事例として、日本も学べることを話された。
 また、外交は日本の論理では動かないこと、TPPなど聖域なきなど、最初から譲歩すると95%の妥結も85%になってしまう、それゆえ相手も、本音は別にあっても、軽々に口にできないことなど、米国も分野によってはすべて譲らない「聖域」があることなど指摘されて、実に同感と思いながら聞いていた。
 終わって、久留米に場所を移し、行きつけの「鮨処、徳」で食事。

酒はどうしようかと、2人でお品がきをみると、先生が驚きの声。福島のお酒、しかもご出身の南会津の花泉が入っている。これ、新潟の人が求めるために、地元でもなかなか手に入らないのですよ、と。
 店主の徳さんにどうしてこの酒が久留米のこの店に置かれてあるのかなど伺い、奇縁に驚く。

 会津は今は旬。東北復興の一翼を担い、NHKの大河ドラマ「八重の桜」の中心舞台。八重は知る人ぞ知る同志社大学創設者、安中藩出身のキリスト者新島襄の妻女である。

美味しい鮨を堪能し、南会津のスキッとした甘口の酒で杯を交わしながら、山本覚馬、そして長岡藩の河井継之助の落命の地、南会津は只見の話、綾瀬はるかの会津弁、そしてそれにもまして、「獅子の時代」の、あの「くなんしょ」で鮮明に記憶に残る大竹しのぶの「天才的」会津弁などで盛り上がる。
 個人的には我が家では東日本に係累、親戚の類が全くないので、全く未知の土地。
 旬の地、会津福島に新たに交友を得て、実に楽しいひと時だった。

 なお2週間後は同じ講演会で、今度は福島は郡山出身で日本ペンクラブ会員の大越哲仁氏の講演会「「岩倉遣欧使節団と新島襄」と題して、開催される。参加費無料。

http://www.mii.kurume-u.ac.jp/hikakubunka/ohshu_11.html


参考ブログ
 
2012.05.24 Thursday 千客万来 渡部恒雄先生のこと
http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3156

2012.09.07 Friday2つの講演 佐瀬昌盛(防大名誉教授)、渡部恒雄(東京財団)両先生のこと

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3266

2013.01.07 Monday NHK大河ドラマ「八重の桜」初回を観る

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| 児玉昌己 | - | 16:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
移りゆく如月(きさらぎ) 寒椿を詠む 海鳴庵児玉

 ウォーキングが日課だが、2日続きの雨で中断していた。その雨を衝いてでる。山茶花や椿は花を落とし、他方梅は満開だ。

 


 如月に 時を移すや 寒椿 散りたる後は 紅梅の宴

                    海鳴庵児玉



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海鳴庵児玉昌己句歌集2012年前半 後半

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| 児玉昌己 | - | 08:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
壊滅的大敗後に比例の大削減をいまだ主張する民主の愚劣

「民主党は消えてなくなっていいのか」と民主・細野幹事長が問うているらしい。

民意の虐殺を続ける選挙制度改悪を主張し続ける限り、答えはイエスだ。

 第一自己の大敗が、選挙制度によりさらに大きく影響を受けているという認識さえない。
 もし、自己の比例80削減の選挙制度改悪で総選挙を戦っていれば、民主の存在が消滅するほどの衝撃となっていたことさえ理解できていない。

有権者の投票の半数以上が死票となる出鱈目な状況を生む危険性を実証したのが、先の総選挙であった。民主はそれをさらに加速化することを言っている。
 小選挙区で各選挙区ごとに生じる人口格差に基づく1票の格差が憲法違反だと言われている。だが、有権者の意思の半数が死票となる小選挙区制度こそ憲法違反というべき制度であろう。選挙区ごとに小手先の対応ではこの問題は本質的に都市部に人口が集中していくという構造的問題がある限り、全く解決にはならない。
 比例にすると、得票を数学的に処理し、議席を政党に応分に配分していくために、1票の格差など、瞬時に消滅し、解決する。それさえ政治家は言い出さない。
 最高裁も現行の小選挙制度を前提として、その下で、判決を下すがゆえに、司法判断は、小手先は別として、大局的に、およそ1票の格差を解消するものではない。それどころか、小選挙区制度を前提とする限り、都市と地方の格差を広げるという別の、国土を揺るがす新たな格差を積み上げるにすぎない。
 民主は、政権時代に、地方主権などと言っていたが、地方の代表を奪い何が地方主権かである。
 ただでさえ圧倒的優位に立つ都市部に代表を積み上げる機能を果たす選挙制度改悪で、いうことと、なすことがまるで違う不整合の塊というべき政党で、それはこの一点を持ってもいえる。
 ともあれ、先の小選挙では、得票率と獲得議席の圧倒的不均衡ということが、事実となって小選挙区制度で示された。

尖閣隠しや沖縄の基地問題での外交失敗に加え、時代錯誤的選挙制度の改悪を金科玉条として進めた小沢、鳩山、菅、野田と首相級の政治指導のひどさが総選挙での懲罰の対象となり、大敗の敗因であった。政治指導の失敗を書いた党内の文書でもあきらかだが、その記述を削除するという。
 このことや、そして民主主義の死をもたらすというべき比例定数の80削減を相変わらずのたまうごとく、昨年9月の総選挙での大敗に学ぶことがまるでない。

 世界的に見て、最悪というべくも先進国では議員定数が少ない米国に次いで、日本の衆院定数は少ない。特に欧州の政治先進国と比して少なすぎるすぎるほどであることは、従来から指摘して来た。そして多くの読者を得た。
 以下がその一つだ。

2011.10.04 Tuesday 国会議員定数国際比較についての本ブログ記事への反応

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=2947


 選挙の要諦は民意の政治への正確な反映である。しかるに、政党交付金の削減にはまるで手をつけず、国権の最高機関を行財政改革というカネの問題にすり替える政治家がいる。
 あるいは、選挙の要諦と本質を語らず、一党独裁の中国とは別の意味で、政治後進国である北米的マインドに傾斜し、欧州政治を知ることのない若い政治学者に「意思決定のコスト」などと、政治を経済の論理で語り、民意をないがしろにする言辞を弄して、行政優位の思想を展開して平然とするものがいる。
 まさに馬鹿に付ける薬はないとの声が聞こえてくる。

 しかして、上記の幹事長の質問に対していえば、イエスであろうがノーであろうが、すでに壊滅的大敗をして、自民と2大政党の片方を装うだけで、その存在においては、one of themでしかない。

さらに口の悪い評論家は、民主など今となっては、300余から57に激減したことに見られるように、その勢いにおいては、ゼロからできた維新(私はこの党を評価していないが)、あるいは議席を倍増させたみんなの党と比すべくもなく、泡沫的政党というであろうことを知るべきである。


参考ブログ

2013.01.14 Monday 森喜朗元総理の日経私の履歴書 比例削減での小沢一郎氏の役割への言及

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3373

2012.12.18 Tuesday これが小選挙区選挙の実態だ 上下 死票は半数以上、3730万票、死票率は実に56.0%

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3355

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3356

2012.09.02 Sunday 大手新聞社の政治部記者の選挙認識のレベルに驚く3 4 毎日用語解説と日経坂本英二編集委員にみる選挙解説の問題
http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3261

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3262

2013.01.13 Sunday  自民4割の得票で8割の議席 松尾匡教授(立命経)の素朴な疑問


http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3372

2012.12.26 Wednesday 政策に一貫性がない維新 2012年総選挙雑感

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3361

2012.08.27 Monday 大阪維新の衆院定数半減論 大衆迎合そのもの 中 衆院半減でなく国会議員3分の2削減の暴論

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3254


2010.02.23 Tuesday
仏誌ヌーベル・オプセルバトゥール誌上に日本政治に関する私のコメント掲載さる 上中下

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=2220





 

| 児玉昌己 | - | 11:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
週末久留米の植木まつりに出向き蝋梅の苗木を購入

 久留米は植木の街でもある。海はない久留米だが、川と土の文化があるのが、この街だ。
 毎年この時期、植木祭り。それで以前枯らしてしまった蝋梅
に再チャレンジと、家人と出かけた。アザレアもそうだったが、縁あって我が家に来たしたものを枯らすのは苦い思い出だ。
 すべて生きものなのだから。
 植木祭りでは、すだれ梅、華麗な牡丹など、プロが売り物にしているだけに、すべてが見事である。
 我々は当たり前としているが、世界にはそうそうない水と緑の豊かな自然に恵まれてのみ可能な植樹、園芸という日本の優れた文化で、自然の美の祭典を楽しませてもらえる。
 蝋梅と、ついでに花柚子、月桂樹の苗木も。植樹園の若夫婦に助言をもらって帰る。

 帰宅後、すぐに家人と鍬をつかい、植える。うまく根付いて、来年、花や果実を提供してくれることを望んで。


参考ブログ

2009.04.13 Monday 蝋梅(ろうばい)の苗木が届く

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=1768

2009.02.08 Sunday 梅林寺に梅を愛で、句を詠む 海鳴庵

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=1691

2009.02.02 Monday 津和野散策
http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=1684
 

| 児玉昌己 | - | 10:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
 メジロに紅梅の小春日和の久留米、そしてロシアウラル隕石にホモサピエンスの生存を想う

 全国的には寒い日々が続いている。久留米は快晴で、寒いが、テラスは冷気がシャッタアウトされ、春を想わせる陽気だけが燦々と入り、うららかだ。
 庭の満開の紅梅には、メジロかウグイスか、つがいが羽を休める気持ちのよい朝だった。(ちなみに調べると、梅の蜜を求めるのは前者だけということだ)
 東北や北海道の人には申し訳ないほど。

 勤務校では、学生諸君は学年末試験も終わり、春休み入りしているが、教職員は来年度の開始を前に、学生確保の受験シーズンを迎えで、忙しい。
 医学部をはじめ5つのすべての学部の2月の大規模入試は終わったとはいえ、明日は日曜日だが、大学院の入試。
 淡々と2月の行事をこなしつつ春に向かう北部九州のこの地である。

 北朝鮮の世襲独裁国家での国際の平和の意思に反した核実験は不快極まりないが、驚いたのはロシアウラルのチェリアビンスクに落下した隕石である。
 なんと、被災家屋3000棟、1200名もの負傷者が出たという。
 21世紀は映像と情報の世紀。関連の映像も多数あって、極東にあっても、その脅威の様子が手にとる様にわかる。

 1908年、同じロシアのシベリアで隕石の落下があり、東京都の規模のシベリアの森林がなぎ倒されたことは知られている。
 今回は、大気圏突入直前には直径15メートルの隕石で、質量7千トン。これが時速6万5千キロの超高速で、大気圏に突入爆破し、これが大気圏衝突の摩擦でも消滅せず、その残骸が飛来落下したということである。
 わずか100年余りで、このような事件が起こる。

 東日本大震災の超巨大地震M9の巨大津波を経験し、福島原発が壊滅し、海のチェルノブイリを経験した我々だが、インドネシア上空2万7千キロまで接近した小惑星「2012 DA14」もあった。
 大自然の脅威の中で、生物ホモサピエンスとして生存している我々の環境が大自然の猛威と、人工的に我々が生みだす脅威とで生存が強く脅かされていると、想うばかりである。

| 児玉昌己 | - | 12:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
韓国 ほとんど破綻している対北朝鮮政策 開城工業団地と朝鮮日報報道に観る対北朝政策 下

 白昼公然と多数の国家の国民を拉致して、スパイ養成の教師として使う北朝鮮という、あの「ならず者」国家の脅威が存在しているからこそ、そして米韓同盟と日米同盟の中核を担う米国という国家の要請があるから、同盟国とわが国ではみなしているといえる。核開発に狂奔し、はたまた この国については、あるいは
東アジアにおいて、自国が自由民主主義陣営に所属するという意識も十分なく、海洋膨張をもくろみ、近隣諸国に緊張を高め、朝鮮半島の緊張緩和に言葉以外何も果たさない中国にたいして、不明瞭な態度をとる韓国である。
 

それにしても、以下の朝鮮日報の英文版記事については、全く唖然とするばかりだ。S.Koreans 'Indifferent' to N.Korean Nuclear Threat(韓国では北朝鮮の核の脅威に”無関心”」 それはいう。
Feb. 08, 2013

Experts believe the reason is that South Koreans have over the last two decades grown used to seeing the North Korean nuclear threat as an issue that only involves the U.S. and the North, while the South has been largely passive.

The government claims it has banished the threat of war thanks to such limitless appeasement. But what we have gained is nothing but the fact that North Korea now has the bomb. 
 「際限のない宥和策のおかげで、戦争の脅威は消えたとこの政府は主張するが、われわれが勝ち得たものは、北朝鮮が現在、核を手にしているという事実以外、何もない。」


 朝鮮日報(英文)は、南北離散家族の取材に入った共同取材班が取材を妨害されたことで、政府が北朝鮮に謝罪さえしていることにたいしその記事、「弱まらない対北朝鮮宥和」Appeasement of N.Korea Goes On Unabated Mar.24,2006 で、次のように書いている。
 今から7年前の2006年3月に私が本ブログで書いた記事を紹介して結びとしよう。
 この先、この国の国民は、どう対応していくつもりなのか。ただただ嘆息するばかりである。
 
 韓流やkポップスや江南スタイルなど関心がもたれている韓国である。だが、国際政治環境において、かくの如き国民の状況では、この国は、砂上の楼閣とも愚者の楽園とも形容すべきかもしれない。
 証券取引所と為替相場がほとんど反応していないからこれで済んでいるが、もし反応し、急落となれば、パニックになるだろう。
 海外の読者は、この国の有力紙が、自国民をこのように分析するとすれば、ただただあきれ果て、驚くほかはない。もしこれが事実なら、国家の品格もあったものではない。
 北朝鮮の世襲独裁者は、韓国民の無力化に見事に成功しているというべきだろう。
 断固として北朝鮮に対し、国家の威信を内外に示すという態度をとらない限り、かつては「日帝」に蹂躙されたように、今度は、朝鮮半島の北半分に跋扈するならず者の「同胞」に隷属、支配される可能性さえある。

 

 

 

参考記事

2013/02/13北朝鮮「核保有国入り」を宣言 韓国は「核の不均衡」と危機感 産経

2013/02/13キロトンの核兵器の威力とは朝鮮日報76核問題:もしソウルに核爆弾が投下されたら…北朝鮮が実験した

北「核保有国入り」 韓国危機感、全域射程ミサイル配備産経新聞214


参考ブログ

 危機は情報の宝庫、最高の学習機会だ2006.07.19 Wednesday

http://masami-kodama.jugem.jp/?day=20060719
2006.07.19 Wednesday
 ものいえば唇寒し、盧武鉉大統領の寒心の国際センス

  国際的に追い詰められる北朝鮮と宥和を続ける盧武鉉政権2006.03.26 Sunday
http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=206


http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=33

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=245

http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=242

2006.07.27 Thursday 
歴史から学ばない盧武鉉政権 上 下

 

 

| 児玉昌己 | - | 19:38 | comments(0) | - |
韓国 ほとんど破綻している対北朝鮮政策 開城工業団地と朝鮮日報報道に観る対北朝政策 上

北朝鮮の核開発が米と国際政治の中心、ワシントンを射程に収める大陸間弾道核ミサイルという最終段階に向かってきたことを受けて、韓国の動向に注目している。

12月は攻撃の運搬手段というミサイル、そして2月のものは、核爆弾の小型化、威力向上である。

 この国の対アジア政策は、自己の目先の理由で西側陣営かを疑われるように、中国になびき、あるいは尖閣を巡る緊張関係が高じると、中国の高圧的対応について、危機感を書くなどを理由に、先に蝙蝠(コウモリ)的外交だと書いた。

そしてそれは依然として続いている。12月の北朝鮮の核ミサイル発射実験がなされ、国連での非難決議が出され、制裁が打ち出されるのにあわせて、真っ先に、開城工業団地は制裁の対象外だと声明を出している。
 2008年には北朝鮮による韓国人観光客射殺事件があって、南北朝鮮が緊張し、2009年には開城工業団地で大量の国民を人質にとられた事件があった。これに恐怖、驚愕してか、早々にこの声明である。
 そして今回の3度目の核実験だ。

実際、韓国統一部の金炯錫(キム・ヒョンソク)報道官は8日の定例会見で、北朝鮮と経済協力事業を行う開城工業団地は北朝鮮制裁手段の対象として検討していないと早々に表明した。
 韓国政府関係者は、「2010年の哨戒艦撃沈事件や延坪島砲撃などは局地的危機感を引き起こしたが、核搭載の弾道ミサイルが想起させるのは全面的危機と滅亡だ」(産経2013.2.14.)と強調する一方で、対北朝鮮措置「軍事的対応は含まない」=韓国次官 聯合ニュース2013/02/14 10:33という。   
 核開発の韓国への脅威についていえば、その通りである。
 局地戦どころか、韓国の存在を直撃するのがこの核開発だ。そして、「韓国、弾道ミサイル実戦配備へ 北朝鮮全域を射程に」(朝日新聞デジタル
 213日)という。
 しかしながらである。
 国家の生存がまさに直接脅かされる事態にもかかわらず、戦略的には、たかただ局地的な経済協力でしかないこの開城工業団地についてさえも、結局ポーズだけで、工業団地の閉鎖を含む強力な経済制裁さえもできていなず、むしろ北朝鮮に手玉にとられ、閉鎖を武器に人質にされるということではないか。
 ちなみに開城工業団地といえば、昨年末段階で、南側企業121社で働く北朝鮮勤労者数は4万5000人を超え、韓国人滞留者は400名程度いる。同工業団地が本格的に稼動された2004年から今年7月まで北朝鮮労働者に支給された賃金の総額(賃金および社会保険料)は2億4570万ドルと聯合ニュースが伝えている。(聯合2012/10.08.)

 韓国についていえば、太陽政策の南北協力という亡霊にとりつかれ、いうことなすことにまるで整合性が取れていない。表題を「破綻」としたのはそれが故にである。
 韓国は、北朝鮮に足元を見透かされているとは、このことだ。 

実際、北朝鮮といえば、「ソウルを火の海にする」といったのは記憶に新しいし、経済制裁については、英文朝鮮日報によると、開城工業団地の閉鎖を公然と口にし、軍事的攻撃を含めあらゆる措置をとると言っている。
 N.Korea Threatens to Shut Kaesong Industrial Complex/ Feb. 08, 2013 09:31 KST

朝鮮日報といえば、自身が、核問題:「北朝鮮ジレンマ」に陥った中国2013/02/13と伝える。

 また安倍政権の対北朝鮮政策について、核保有の可能性について、大前研一を引用して、日本が核燃料サイクルを大義名分とし、現在約29.6トンのプルトニウムを保有し、90日で製造できることを書いている。
 北朝鮮の大陸間弾道核ミサイルが完成するとき、そしてそれがわが国に向けられるときは、国家の生存理由から、対抗措置を模索することをだれも止められない。もっともその前に、米国が黙ってはいないだろうが。
 
核問題:日本の核武装はあり得るのか安倍首相「北朝鮮の基地を先制攻撃できる兵器の保有を検討すべき」朝鮮日報 2013/02/14

 しかし、むしろ中国の北朝鮮ジレンマを分析し、あるいは日本の核武装を論評する前に、北朝鮮を増長させ、戦争の危険を高めノーベル「平和」賞の金大中と、内政の身内のスキャンダルで逮捕、自殺した盧武鉉大前統領の、あの失われた10年というべき太陽政策にみられるような自国政権の対北朝鮮融和政策の失敗と、現在の対北朝鮮政策の無原則と一種の敗北主義を分析、自覚すべきだろう。
 以前は朝鮮日報はもっと強硬な論調をとっていたはずだが。

参考記事

対北朝鮮措置「軍事的対応は含まない」=韓国次官朝鮮日報 2013/02/14 10:33朝鮮日報2013/02/13 20:12

核問題:北への先制攻撃は事実上不可能?朝鮮日報2013/02/13 11:23


参考ブログ

2013.02.10 Sunday 国際情報戦に勝て上 評価できる安倍政権 中国レーダー照射事件 上
http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3391

2013.02.13 Wednesday 止まらない北朝鮮核実験と西側の覚悟

http://masami-kodama.jugem.jp/




| 児玉昌己 | - | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) |

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