2013.12.31 Tuesday 2013年大晦日 坪庭の寒水石と八女黒石灯籠
2013年平成25年も最後の日。しぐれも上がり、午後の日が心地よい。坪庭には新年を前に、真白の寒水石が入った。新雪にも似て、八女長野の黒石灯籠も輝いている。
大晦日 敷き替えられし 寒水石(かんすい)の 春雪に似て
坪庭(にわ)輝かせ
寒水石(かんすい)に 八女灯籠も 生を得て
2013.12.17 Tuesday 師走雨に打たれる灯籠の灯 それを詠む
あの夏も今は昔。寒い日が続いている。そしてそぼ降る師走雨。坪庭の灯篭の灯も寒に包まれる。
師走雨 そぼ降る雨に 打たる夜の 坪庭(にわ)の灯籠 灯(ともしび)も冷え
2013.12.09 Monday 師走 風邪にとり憑かれる それを詠む
年の瀬や 風邪(ふうじゃ)に憑(つ)かれ こともなし
ただ伏したりて 無為なる日々に
2013.11.17 Sunday 輝く月はさながら蕭白(しょうはく)の龍の眼 それを詠む
気温もぐっと下がり、晩秋の趣。月が煌々と雲間から輝き、雲の動きで、さながら江戸期の絵師、曽我蕭白の龍のようである。それを詠む。
晩秋の 煌々たる月 龍の眼か 雲間に跳ねる 蕭白の龍
2013.11.06 Wednesday ツワブキの咲く庭 それを詠む
季節は変り、今日は立冬。冬を前にツワブキの黄色は暖かい。その黄色を詠む。
つわぶきは 黄色き世界 暖世界 来るべく冬の 足を止(とど)めて
2013.11.01 Friday つるべ落としの夕暮れ それを詠む
いつの間にか季節も11月、霜月。夕暮れもつるべ落とし。暑かった秋も夕暮れの早さで一挙に遅れた時間を取り戻す。
夕暮れの 日を追う早さ 格別に 暑き秋さえ 消し去りていく
2013.10.26 Saturday 台風後の秋の月を詠む
台風も九州は去り、秋の月は天空遠く頂点に輝いている。
秋月の 天空遠く 頂点に 星も奪いて 光燦然
2013.10.06 Sunday 熟れ落ちた庭の柿を詠む
熟れた柿が駐車場のコンクリートに落ちる。自然の恵み、子規のように食し、秋を感じればいいのだが、21世紀の人間は多忙すぎて、その余裕もない。寂しき人の世にも通じて、詠む。
柿ありて みる人もなき 悲し果実(み)の 落ち砕けてや 哀れなるかな
2013.09.30 Monday 木漏れ日に感じる秋の訪れ それを詠む
朝夕はめっきりと秋めいて、薄着ならば肌寒さを感じるほどだ。朝、階下に降りると、揺らめく光は秋そのもの。それを詠む
窓越しに 花を飾りし 食卓の 揺らめく光 秋を宿して
2013.09.12 Thursday 長月の夜半のヤモリを詠む
9月入りし、夜も長くなる。夜半に戯れるヤモリのツガイあり。一首詠む
妖しくも 影を映すは ヤモリなり つがい戯むる 長月の夜半(よわ)
2013.08.26 Monday 雨が消す灼熱大地 渡る涼風に秋の気配 それを詠む
37度の灼熱の大地は豪雨で30度を割り込んだ。涼しさは格別。雨は大地を冷まし、風は涼感を強め、虫の音もある。
雨上がり 涼風渡り 秋ぞきぬ 星降る夜に 聴くや虫の音
2013.08.22 Thursday 乾ききった大地に慈雨の夕立 それを詠む
昨夕は夕立。雨がこれほどうれしく思えたもの、久しぶりのことだ。それほどに大地も人も乾涸(から)びていた。
乾涸(ひから)びて ついに来たれり 黒雲の滝 側溝(みぞ)溢れさせ
生命(いのち)戻れり
2013.08.20 Tuesday 猛暑の夏 白き夏 百日白(さるすべり)を詠む
今年の夏の厳しさは半端ではない。久留米は連日36度。2日前は38度を記録した。白い夏だ。人も樹もへばっている。
白き夏 人樹も萎(しぼ)む 白き夏 君が砦だ 花百日白
2013.08.17 Saturday精霊船を引く それを詠む 海鳴庵児玉
長崎の友の父君が旅立たれた。長命を全うされ、初盆の15日の精霊船は、彼が心を込めて手作りした。その送り船を縁者、関係者に混じり、引かせていただいた。
黄昏に 爆竹炸裂(な)らして 精霊(おくり)船
悲しみを 隠し炸裂(な)らすは 精霊(おくり)船 硝煙(けむり)の中に
去りし日の往く
2013.08.04 Sunday 鹿子前(佐世保九十九島)の海に遊び、それを詠む
政治家の愚昧な発言などありストレスを高める。週末、鹿子前(かしまえ)の浜に出かけた。国民宿舎もなくなり、閑散としているが、青い空、キラキラ光る海面、海の向こうには九十九島。その景色は変わらない。幼児らが戯れ、稚魚が群れていた。
鹿子前の きらめく浜の 懐かしき 群れ成す稚魚も 我を迎えし
2013.07.31 Wednesday月の変りを夜風に感じて それを詠む
今日で7月も終わり。明日から8月。葉月だ。夜ウォーキングをして、しっかりかいた汗は、ぬるま湯の風呂で流す。これが実に気持ちいい。
宵の風 熱き大地を 冷さましあり 吹きぬく風に 五体預けて
2013.07.27 Saturday 深紅の薔薇を詠む
午後、洗剤を買い出る。階下の花屋でバラを買う。花を買うために出かけたというのが正直なところだ。深紅のバラだ。炎暑の夏には真紅のバラが合う。
朦朧(もうろう)の 真夏の午後は 深紅(あか)き薔薇 深紅き色こそ 暑気を削(そ)ぎしや
2013.07.15 Monday 夏入りも ほんまかいなと 蝉もいい
早々に梅雨明けし、夏入りして1週間。猛暑ではあるのだが、どうにも夏の雰囲気がわかない。蝉しぐれの有無なのだ。梅雨前線の北上、それ夏入りだ、人間さまがそういっても、昆虫はすぐには反応しない。
夏入りも ほんまかいなと 蝉もいい
梅雨明けや 鳴かずばならぬ 蝉しぐれ
政治家や 下げねばならぬ 頭(ず)も腰も (参院選中もう1句)
2013.07.12 Friday 夏の夜に輝く月を詠む
長く暑い熱い夏でも、ゆるやかながら、日は暮れる。戸外に出ると、ハッとするほどの眩い左舷の月。 それを詠む
夏の陽も 沈みて眠る 漆黒の間 月光(ひかり)眩(まばゆ)く 我に微笑み
2013.07.08 Monday 梅雨明け そして紫陽花の終わりを詠む
週末には梅雨の歌を詠んだが、今日は九州も梅雨明け。そして猛暑。いずれも10日ほどのずれ。食卓を飾っていた紫陽花もそろそろ終わりだ。
紫陽花に 別離(とき)を告げるや 天空(そら)の青
2013.07.06 Saturday 関東の梅雨明けと北部九州の梅雨真っ最中 それを詠む
7月入りしての初めての週末。関東甲信は梅雨明けという。 ほんまかいな。
梅雨末期 雨雨雨の 毎曜日 すべてがジトリ 心もジトリ
2013.07.06 Saturday 海鳴庵児玉昌己句歌集2013年前半
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