2015.06.30 Tuesday
海鳴庵児玉昌己句歌集2015年前半
2015.06.30 Tuesday もどかしいギリシャ情勢を詠む 6月の終わり。ギリシャ債務で暗雲が広がる、誰にも見通せないそのもどかしさを梅雨空にかけて詠む
梅雨空の 流れる雲は 不気味色 さてはどちらに 変じゆくかな
2015.06.13 Saturday 週末に庭の花を詠む
いつの間にか本格的な梅雨の日々。
菖蒲去り ドクダミ来たりて 我が庭に 雨は漫(そぞろ)に 降りてゆくなり
2015.06.07 Sunday 慶事あり 終わりて寛ぐ 有馬の湯 祝い事で家人ともども兵庫に出向く。終わって有馬温泉へ。酸化鉄の赤湯、金泉で年来のさび落とし。
慶事あり 一つ降ろすは 肩の荷の 想い起すは 吾が時の頃
祝い事 終わりて浸かる 有馬の湯 金泉(あかゆ)も嬉し 錆も落として
2015.06.03 Wednesday 水無月の始まり それを詠む
昨日から九州は梅雨入り。雨の季節の始まり 大地と心を潤す慈雨の入り
水無月の 名とは離れし この月の 雨は地と身を 潤したまい
2015.05.16 Saturday 慶事あり 雲仙富貴屋に遊ぶ
過日の日曜日 慶事ありて、雲仙富貴屋に遊ぶ
薫風は 慶事運びて 雲仙(やま)眩し 溢(あふ)る白湯に
こころ満たされ
2015.04.26 Sunday 巨大都市への出張から戻り、アザレアに精気を戻す それ詠む 出張で上京、人の波に疲労する。日曜日の我が家の庭にはアザレア。
巨大都市 その大波に 溺れかけ アザレア紅(べに)に 精気戻りて 2015.04.20 Monday 筆をおいて雲仙の地獄で遊ぶ
お気に入りの湯は日本最初の国立公園、雲仙の硫黄泉。近々出版する書を終えて、愛車で一路雲仙へ、地獄の湯を楽しんだ。 筆おきて 一路駆けるは雲の上 地獄の湯舟で 我は仙人
2015.03.30 Monday 年度末は思いでのアルバム その情感を詠む 3月の小庭は桃。この時期、心に響くはあの「思い出のアルバム」。卒業も含めて、日本では一年の終わり。その見事な情感を味わっている。 桃の花 咲きて綺麗に 1年の めぐる季節に こころ穏やか 2015.03.16 Monday 梅は散るも、桜がいやす季節の移ろい それを詠む 3月は異動の季節、終わりゆく紅梅に似て、さびしくもあるが、それを癒してくれる桜。それを詠む 紅梅(うめ)散るも 代わりは桜 君来たり 庭上嬉し 春の訪れ 2015.03.01 Sunday 3月入り、密やかに去りゆくシクラメンを詠む 彩乏しき冬の季節、食卓で、他の花を待ちつつ、色を添えていたシクラメン、そっとその生命を終えた。 紅梅の 咲くを待ちたり シクラメン 生をつないで 密か去り往く
2015.02.24 Tuesday 枝をゆらす鶯に春の到来を知る
鶯の 紅梅揺らす 日もありて 浅き春とも 春は来たれり
2015.02.08 Sunday 朝は吹き抜けの窓の採光から始まる。その様を詠む 朝は吹き抜けの窓の採光から始まる。その様を詠む
ブラインド 君は光の 魔術師で 陽光自在に 操りたまい
2015.01.17 Saturday 芳しい蝋梅は冬にあり それを詠む 冬はこれからさらに厳しくなるだろうが、蝋梅の香り芳しくわずかな清涼となる。
庭上は 荒涼景(けい)を 曝すとも 蝋梅(はな)は香りて 冬も嬉しや
寒風は 辺り樹木を 曝すとも 蝋梅(うめ)の芳(か)いやす 荒涼の景
2015.01.01 Thursday 平成27(2015)年元旦の陽光を詠む 謹賀新年 久留米は屋根は薄く雪をかぶっているものの、時折青空と陽光が差し込む清々しい。
元旦の 雲間輝く 春陽は 草臥れ(くたびれ)人に 気力賜いて 海鳴庵児玉昌己句歌集2014年後半 http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=3723
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