海鳴庵児玉昌己句歌集2016年後期
松飾 1年ぶりの ご対面 迎える年に 希望を込めて
晴朗の 空は高貴に 大晦日 清しき風に よき日を願い
2016.12.07 Wednesday 嫁ぐ娘を持つ親の心を詠む 海鳴庵児玉
嫁ぐ日の 長女の後背(せなか)に 想いあり かくの如くに 時は過ぎゆく
歳月(とき)行けば いつか来たると 知りつつも 嫁ぐわが子の 師走寂しき
2016.12.02 Friday 駆け足で師走入り その様を詠む
11月はカイロ大での学術交流協定に出張し息つく暇もなく、師走入り。 年賀欠礼、カレンダー到着、早い夕暮れは、確実に平成28年の終わりを告げつつある。
夕暮れの 銀杏舞い散る 街角に 襟を立てつつ 独り立ち行く
2016.11.19 Saturday ピラミッドと悠久の大河 豊かなるナイルを詠む
広大な 砂漠(すな)の大地に 忽然と 王墓睥睨 嗚呼ピラミッド
芒洋の 大地を裂いて ナイル川 人を育み 都市を興すや
2016.11.18 Friday 過日長女の結納 剪定なった庭にツワブキの黄色が花を添える
ハレの日の その色うれしい ツワブキや 結納式に 華を添えたり
2016.11.15 Tuesday
68年ぶりのスーパームーンにしばし癒され それを詠む 海鳴庵児玉
超大満月 世事と無縁に 天空(そら)を占め 猛き心を 和ませ賜い
2016.10.24 Monday 同志社ラグビーの雄、平尾誠二を想いつつ詠む
平尾の死はいつになく堪えた。体を外湯に沈めて、浮世談義を耳にしつつ、以下詠む。
キラキラと 輝く君の 雄姿(し)を刻み 歩まんこの身 前を見据えて
神無月 神は在りしや 浮世風呂 浮いて沈んで 笑って泣いて
2016.10.18 Tuesday 神無月の祠にカンナの花 それを詠む 海鳴庵児玉
一時期のあの炎暑は終わったものの いつもの祠には未だ、カンナの花 それを詠む
神無月 祈る祠に オレンジの カンナの花が いまだ咲きおり
2016.10.10 Monday 卒業後、50周年となる中学同窓会にでる
なつかしさ それより介護 闘病と 同窓会後(かいご)の酒は ほろ苦きもの
2016.09.30 Friday
雨を気にしながら、研究室から書斎への個人所有の書籍の移動 その様を詠む
長月の 雨また雨の 日々なるも 草稿終わり 心穏やか
雨の日々 書籍も増えし わが古家(ふるや) 新棟なりて 撤収準備
2016.09.18 Sunday雨宿りするトンボやクモ それを詠む
大雨に トンボもクモも 雨宿り 久留米の朝は 不意の客在り
2016.09.01 Thursday猛暑の後の長月は地震にて始まり候 それを詠む 海鳴庵児玉
夜長月 その始まりは 地震にて
猛暑去り 長月来たる 喜びも 眠り妨ぐ 再度の地震
2016.08.25 Thursday 夏の尾道の旅情を詠む
尾道の 潮風わたる 千光寺 遅き休暇(くつろぎ) 漸(ようよ)うの夏
潮の香の いまだ漂う 尾道に 寛ぐひと時 夏の眩(まばゆ)さ
2016.08.15 Monday いつ果てるともない猛暑の日々 優雅に舞う黒揚羽を詠む
いつ果てる あてなき炎暑(なつ)に 君は舞う 優雅華麗に 黒い羽揺らし
炎熱の 庭をも枯らす 日々なれど 華麗優雅に 黒い揚羽蝶(ちょう)舞う
2016.08.05 Friday夏至から早や4日余 沈む陽の早さを詠む
遅き夏 わずか寛ぐ しまなみに 落ちる夕陽は 早くなりしや
炎暑なる 日々の続きは 辛くとも いと涼しげや 浴衣の女(ひと)は
2016.07.29 Friday 英のEU離脱(Brexit)以降超多忙
さぼると、それだけお役に立たてないと、さらに目を酷使している日々である。
ロンドンの あの日の衝撃 今もあり 身体労わる 余裕(ゆとり)さえなし
2016.07.15 Friday 手つかずだった庭の雑草の除草を詠む
連日の大雨、庭の草も伸び放題
手つかずで 我が物顔の 雑草に ようよう対処 雲間さす陽に
参考句歌海鳴庵
2016.07.01 Friday 海鳴庵児玉句歌集2016年前期
http://masami-kodama.jugem.jp/?eid=4133